楽天モバイルが自社ブランドで販売するスマートフォン「Rakuten Mini」について、製造時期によってLTE(FD-LTE/TD-LTE)通信の対応周波数帯(Band)が異なることが明らかとなった。楽天モバイル回線とパートナー(au)回線での利用については仕様変更の影響はないという。
製造時期による対応Bandの違いは、端末のIMEI(識別番号)が351676110356708以前の「初期ロット」、351676110356716〜351676110680487の「中期ロット」、それ以降の「現行ロット」の3種類に大別される。
自分のRakuten Miniがどのロットに該当するかは、標準の「電話」アプリ(「Rakuten Link」アプリではない)のダイヤル画面で「*#06#」と入力すると調べられる。
初期ロットにおける対応Bandは以下の通り。
中期ロットにおける対応Bandは以下の通り。
FD-LTEにおいて主に北米で利用されているBand 5が追加され、TD-LTEにおいて主にヨーロッパやアジアで使われているBand 38が追加された。
現行ロットにおける対応Bandは以下の通り。
FD-LTEにおいて主に北米で利用されているBand 4がさらに追加された一方、日本やヨーロッパで広く使われているBand 1対応が削除された。
その履歴を見れば一目瞭然だが、対応Bandの変更は「主に北米における接続性の向上」(楽天モバイル広報部)を目的としている。
同社の料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」は、国際ローミング利用時の利便性もセールスポイントとしている。同プランのメリットをより生かせるように、2回に渡る仕様変更を行ったようだ。
仕様変更で気になるのは、日本で通信する上で欠かせない「技適など」との関係だ。現行の法令では、無線回りの基本設計に変更がない場合に限って、認証番号を変えずにスプリアス(周波数成分)規格の変更や対応Bandの追加などを申請できる(参考リンク、PDF形式)。同社は、Bandの追加(と削除)はこの範ちゅうで行ったものと認識しているものと思われる。
Band 1非対応の現行ロットのRakuten Miniのユーザーについては、ユーザーの希望によりBand 1対応ロットへの交換に応じるという。
逆に、Band 1対応ロットを持っているユーザーがBand 4対応ロットへの交換を希望した場合の対応は予定していないとのことだ。
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