iOS 14では、「メッセージ」アプリに関する新機能が複数追加された。今回は、新機能の概要をおさらいしつつ、使用感についてもまとめていく。
メッセージアプリの主な新機能は3つ。1つ目は、使用頻度の高いチャットをピンで固定できるようになったこと。2つ目は、相手を指定したメッセージを送れるようになったこと。3つ目は、インラインの返信が送れるようになったことだ。
メッセージアプリでは、使用頻度が高いチャットを画面上部に固定できるようになった。チャットを右スワイプすると、ピン留めのアイコンが表示されるので、これをタップしよう。固定できるのは最大9個のチャット。固定の状況はiOS、iPadOS、macOSで同期される。
メッセージアプリを起動している最中にメッセージが届くと、アニメーションでアイコンの近くに吹き出しが表示され、チャットの内容が分かるようにもなった。
そもそもメッセージアプリでは、キャリアからの連絡や、二段階認証などの番号通知など、連絡を取らないチャットが表示されることも多かった。そのため、家族や仕事のメンバーとの連絡をもしメッセージで行っていると、埋もれてしまいがちという印象もあった。今回、ピン固定ができるようになったことで、こうした点での使いやすさは改善されたのではないかと思う。
チャットに参加しているメンバーの名前を指定してメッセージを送れる機能も追加された。グループメッセージなどで、誰に対しての発言をしているのか、明示することができる。
使い方は、メンバーの名前を入力し、やや文字が暗くなったらタップするだけ。候補の名前が表示されたら、さらにそれをタップ。うまく指定できていれば、青字で名前が入力されているだろう。なお、文頭に@や#などの記号をつける必要はない。
グループチャットの設定で、もし通知をオフにしていたとしても、このように名前を指定されているときだけは通知が届くようになる。余計な通知に煩わされたくない人にとっては、この仕組みができたのはうれしい。
最後は、インラインでの返信についてだ。チャット内で複数の話題が展開している際に、この機能を活用すると、話題ごとの流れを追いやすくなる。
同機能を使うには、メッセージを長押しして、表示されるメニューから「返信」を選択すればよい。その状態でメッセージを送信することで、インラインの返信となる。
また、返信が続いているメッセージには、「〜件の返信」のように、つながりが表示される。これをタップすることで、関連しないメッセージが非表示となり、つながりのあるメッセージだけを確認しやすくなる。
どれもチャット形式のコミュニケーションサービスでは一般的な機能なので、さほど目新しさは感じない。しかし、基本的な機能を押さえたことで、グループチャットを活用する場合には、より便利に扱えるようになったのは確かだろう。
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