KDDI総合研究所、矢崎総業、早稲田大学、情報通信研究機構(NICT)は、12月7日に大容量の無線信号を配信する「光ファイバー無線技術」の開発について発表した。
5Gサービスのミリ波を活用した5GやBeyond5G/6Gの展開では、電波不感地帯への懸念から、多くのアンテナ設置や収容局からアンテナまでのモバイルフロントホール回線の大容量化が必要とされてきた。こうした課題を解決するため、複数の無線信号の時間波形を一括して光の強度情報に転写し、大容量の無線信号を効率よく伝送可能な光ファイバー無線技術「IFoF方式」と、マルチモードファイバー用の強度変調-直接検波型光送受信デバイスを新たに開発。屋内配線を想定した、マルチモードファイバーでのミリ波信号の伝送を実現した。
これにより、5Gの最大レートを上回る27Gbps無線信号のモバイルフロントホール20km伝送と、モバイルフロントホール伝送後にミリ波無線信号をマルチモードファイバーで200m中継伝送する統合伝送実験に世界で初めて成功したという。
今回の統合伝送実験は収容局からアンテナサイト向けの下り方向だったが、今後は上り信号伝送についても研究開発および実証実験を進める。また、研究開発の成果は12月6日〜10日に開催される光通信分野に関する国際会議「ECOC2020」でも発表する。
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