世界を変える5G

「Galaxy A32 5G」は先進国の“5Gスマホ価格破壊”を起こす山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2021年02月22日 14時37分 公開
[山根康宏ITmedia]

 サムスン電子のミッドレンジスマートフォン「Galaxy A32 5G」が、日本でも発売されます。KDDIが2月25日に発売するモデルの価格は税込み3万1190円と、5Gスマートフォンとしてはかなり安価です。中国メーカーも日本を含む各国で低価格5Gスマートフォンを出していますが、大手メーカーのサムスンがこの価格帯に製品を投入したことことから、先進国各国でも5Gスマートフォンの低価格化が一気に進みそうです。

Galaxy A32 5G サムスンが「Galaxy A32 5G」で低価格5Gスマホ市場に本格参入する

 筆者の居住する香港でも、1月末からGalaxy A32 5Gが発売されました。価格は2698香港ドル、約3万6700円。通信事業者によっては数千円の割引があるので、日本の価格にだいぶ近くなります。いずれにせよ、3万円台で5G対応のモデルをサムスンが出したということで、香港でも5Gへ移行するユーザーが増えそうです。

Galaxy A32 5G 6.5型ディスプレイに1300万画素インカメラを搭載

 価格を抑えているため、ディスプレイは6.5型(720×1600ピクセル)、1300万画素のインカメラもパンチホール型ではなく水滴ノッチ型となります。しかしスマートフォンのライトユーザーになら十分受け入れられるでしょう。なお、香港販売品の本体サイズは76.1(幅)×164.2(高さ)×9.1(奥行き)mmで、au版と変わりません。おそらく香港品(グローバル版)とau版は通信方式以外は同じハードウェアと思われます。

Galaxy A32 5G 本体側面に指紋認証センサー兼用の電源キーを備える

 背面デザインが特徴的で、フラットかつ光沢ある仕上げですが、表面はクリアに覆われガラス仕上げのようなイメージ。カメラは最近はやりの台座にまとめるデザインではなく、4800万画素、800万画素超広角、500万画素マクロそれぞれを3つ縦に並べ、その横に小さい200万画素深度測定とフラッシュを内蔵。この方が背面がすっきりした感じに思えるかもしれません。

Galaxy A32 5G カメラを個別に独立させたデザイン。こちらはAwesome Blue

 本体カラーはライトブルー系のAwesome Blue、黒をややグレー系にしたAwesome Black、そしてAwesome Whiteの3色。日本のモデルも同じ色なので、やはりハードウェアはほぼ共通といえそうです。低価格モデルということで年配者層もターゲットにしているのでしょうが、赤やピンクといった明るい色も追加で出してほしいところ。

Galaxy A32 5G 黒とグレーの中間的な色合いのAwesome Black

 4つのカメラは価格を考えると十分合格でしょう。マクロが500万画素なので、物撮りや食事の撮影などがよりきれいに行えることが期待できます。

Galaxy A32 5G 4800万画素カメラも魅力だが、500万画素マクロカメラも使い勝手が高そう

 Galaxy A32 5Gは台湾や欧州などでも順次発売されます。海外モデルと日本モデルの本体サイズが同じであれば、ケースもさまざまなものが海外からの輸入品として入手できるというメリットがあります。低価格なモデルはケースの種類も少ないなんてことが一般的でしたが、グローバル同等品が日本でも出るようになると、スマートフォンの着せ替えも楽しめるわけです。

 日本の5Gエリアはまだまだ狭いものの、着々と広がりを見せています。手ごろな価格のスマートフォンに買い替えるのなら、思い切って5G対応機を買うのもいいかもしれません。Galaxy A32 5Gの日本上陸は、日本の5Gユーザーを確実に増やすものになるでしょう。

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