「razr 5G」を試す 荒削りな部分もあるが、“縦折り”ならではの体験は魅力:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2021年03月22日 12時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

 ソフトバンク初のフォルダブルスマートフォンとして、モトローラの「razr 5G」が日本に上陸する。同機は、モトローラ自身もSIMロックフリー版を販売する他、限定色のブラッシュゴールドをソフトバンク傘下の+Styleが取り扱う。ソフトバンク版は3月下旬、SIMロックフリー版は3月26日に発売が予定されている。ソフトバンク版は、2年使用後に端末を下取りに出すと残債の半分が免除される「トクするサポート+」に対応し、購入の負担感が軽減されるのがメリット。SIMロックフリー版はeSIMを内蔵しており、仕様には若干の違いがある。

 スマートフォン版のrazrは、モトローラ初のフォルダブルスマートフォンとして、2020年に米国などでデビューした。その正統進化版で、初めて5Gに対応したのがrazr 5Gだ。RAZRとは、かつて海外で一世を風靡(ふうび)したモトローラ製のフィーチャーフォンに付けられていた名称。その形状をフォルダブルの技術を使って再現しつつ、最新のスマートフォンとして作り上げたのが、スマートフォン版のrazrだ。

razr 5G ソフトバンクとモトローラが発売する、フォルダブルスマートフォンのrazr 5G。発売に先立ち、実機を試用した

 スマートフォンの“次の形”として注目されるフォルダブル端末だが、実際の使い勝手はどうか。短い期間ではあるが、発売に先立ち、razr 5Gの実機を試用することができた。ここでは、その実力をレビューしながら、モトローラの狙いを解説していきたい。

あの名機がスマートフォンとしてよみがえる! “RAZRらしさ”も健在

 一口にフォルダブルといっても、“折り方”は端末によって異なる。現時点では、横に折れて広げるとタブレット大のサイズになる端末と、縦に折れて開いたときに、一般的なスマートフォンのサイズになる2つのタイプが販売されている。auで販売されたサムスン電子の「Galaxy Z Fold2 5G」は、前者のフォルダブルスマートフォンだ。これに対し、razr 5Gは、「Galaxy Z Flip 5G」に近い縦折り型の端末になる。razrの名を冠していることから分かるように、モチーフにしたのはかつてのフィーチャーフォンだ。

razr 5G 折りたたみ型のフィーチャーフォンと同様、縦方向に折りたたむことができる

 デザインも、フィーチャーフォン時代のRAZRに近づけている。日本では、ドコモが「M702iS」や「M702iG」としてiモードに対応したRAZRを取り扱ったことがあるが、razr 5Gにもその面影がある。以下に掲載したのは、筆者私物のM702iSと比較写真だ。本体下部に“アゴ”のようなパーツがあり、折りたたんだときに、本体の上辺がそこにピタリとはまる。背面にディスプレイがあり、閉じたまま情報を確認できるところも、フィーチャーフォンから受け継がれた特徴といえる。

razr 5G ドコモが販売していたM702iS(左)とrazr 5G(右)。折りたたんだときの形状は、正方形に近くなっている
razr 5G razr 5G(右)は、ディスプレイ自体を折り曲げられるのが大きな違い。M702iSは、上がディスプレイ、下がキーで、2つのパーツをヒンジでつなげていた

 一方で、仕様には大きな違いもある。折りたたんだときの形状は、M702iSが細長いのに対し、razr 5Gはどちらかと言うと正方形に近い。細長く、片手で持って親指でキーを操作していたフィーチャーフォンと比べると、どうしても横幅は広くなりがちだ。とはいえ、razr 5Gもスマートフォンの中ではスリムな形状。ディスプレイは21:9で縦に長く、片手でしっかり持つことができる。“アゴ”が本体下部にあることで、開いたときにも一目で分かる“RAZRらしさ”は健在だ。

razr 5G 下部が盛り上がり、アゴのような形になっている。ここがデザイン上のアイデンティティーといえそうだ

 ただし、この形状はデメリットとも表裏一体。“アゴ”があるがゆえに、片手で持ったとき、指が少々届きづらいのは難点だ。ディスプレイそのものを曲げるため、ヒンジとつながるフレームがやや太く、6.2型、21:9というスペック以上に、横幅があるのもフォルダブルスマートフォンならではの弱点といえる。収納時にコンパクトになるのはメリットだが、同じ21:9のディスプレイを搭載したソニーモバイルの「Xperia 1 II」などと比べると、やや操作がしづらい印象も受けた。

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