ROG Phone 5のようなゲーミングスマホと、それ以外のハイエンドスマホを分ける最大の違いは、高速なプロセッサの処理性能や各機能を最大限発揮し続けられる「Xモード」と、ゲーム支援機能「Game Genie」の有無だ。Xモードは本体縦持ちで左右側面を握るか、ゲームアプリの起動時に有効になる。
一般のハイエンドスマホは高性能なプロセッサを搭載しても、本体の薄さやデザイン性を重視している分、放熱性能に限界がある。長時間ゲームアプリなどを動かして本体が発熱すると、処理性能を自動的に落とすなど長時間のゲームプレイに向いていない。だが、ROG Phone 5のようなゲーミングスマホは本体の放熱性能を強化しており、搭載プロセッサの性能を長時間引き出すXモードを搭載できるというわけだ。後述する純正の冷却クーラー「AeroActive Cooler 5」装着時は、より性能を引き出せる「Xモード+」を利用できる。
Xモードの動作は、「Armoury Crate」という管理アプリから編集できる。同社のゲーミングPCの管理アプリと同名のものだ。このアプリではXモードの動作設定の他、ゲームアプリごとに処理性能の上限を変更できる。高画質3Dグラフィックが不必要なゲームプレイなら、省電力性能を優先しつつタッチセンサーの反応速度だけを重視した設定でプレイすることも可能だ。
では、気になるROG Phone 5の処理性能について見ていこう。
その前に、Xモードの高速動作に欠かせない純正の外付けクーラー「AeroActive Cooler 5」を紹介しておく。空冷ファンの冷却によって高い処理性能を引き出せる他、新機能として背面ボタンを搭載。詳しくは後述するが、冷却に加えてゲームプレイの自由度も高めてくれる。ROG Phone 5を指名買いするゲーマーにとって必携の周辺機器だ。なお、通常のROG Phone 5はAeroActive Cooler 5が別売りだが、ROG Phone 5 Ultimateには付属する
機能面では冷却とボタンの他、横画面でのプレイ時に端子やケーブルが下側に来て操作が楽になるUSB Type-C端子とイヤフォン端子を搭載。収納式のスタンドやROGロゴのLEDも利用できる。
このAeroActive Cooler 5装着時も加えて、Antutuベンチマークを実施した結果が以下だ。通常時でも、一般的なSnapdragon 888 5G搭載モデルの70万点台後半を超えて80万点台のスコアを記録。さらに、AeroActive Cooler 5を装着した状態ではさらにスコアが上昇している。
より詳しく見ていくと、AeroActive Cooler 5装着時は標準時の温度とベンチマーク後の温度の両方が低くなっている。冷却により温度が上がりにくい分、より高い処理性能を発揮できたものと思われる。ただ、クーラー装着のためかバッテリー消費は2%多かった。長時間のゲームプレイで気になる場合は、充電器を後述する「Game Genie」の給電モードで接続するといいだろう。
この他、ROG Phone 5のみのXモード時のGeekbench 5と3D Mark「WILD Life」のベンチマーク結果も掲載する。いずれも一般的なSnapdragon 888 5G搭載スマホを上回るスコアを記録した。
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