モンスターゲームマシン「ROG Phone 5」に触れる 従来モデルとの違いは?山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2021年03月18日 11時06分 公開
[山根康宏ITmedia]

 ASUSのゲーミングスマートフォン「ROG Phone」シリーズの最新モデルは「ROG Phone 5」「ROG Phone 5 Plus」「ROG Phone Ultimate」という3モデル展開となりました。最初に登場したのはスタンダードモデルとなるROG Phone 5。スタンダードといいつつもプロセッサはSnapdragon 888を搭載しており、十分パワフルです。

ROG Phone 5 ROG Phoneの最新モデル「ROG Phone 5」

 今回は中国向けのモデルをチェック。中国ではゲーム配信も行うTencent(テンセント)と協業したモデルをリリースしています。背面には「Tencent Games」のロゴが見えますね。Tencentといえば「WeChat」で有名ですが、モバイルゲームでも中国では大手なのです。過去のROG Phoneシリーズも中国ではTencent協業版が販売されてきました。

ROG Phone 5 背面に大きく光るROGのロゴ。Tencent Gamesのロゴも印刷されている

 背面のROGロゴは過去モデルは本体に埋め込まれ、LEDライトで色のパターンを変更できました。ROG Phone 5ではLEDのドットライトでROGのロゴを表示しています。

ROG Phone 5 ROGのロゴ部分を拡大。ドット状のLEDで表示される

 なお、このロゴは点滅パターンなどをカスタマイズでき、ゲームによってさまざまな組み合わせに変えたり、あるいはメッセージ通知に合わせて好みの色にしたりすることもできます。よりカスタマイズ度が高まっており、ゲーミングデバイスを「とにかく光らせたい」というユーザーにとって楽しみが増えています。

ROG Phone 5 ロゴの点滅パターンは自在にカスタマイズできる

 改めて本体を正面から確認します。本体サイズは前モデルの「ROG Phone 3」とほとんど変わっていませんが、ディスプレイサイズは「6.59型、1080×2340ピクセル、19.5:9」から「6.78型、1080×2448ピクセル、20.4:9」へと大型化。ベゼルの幅を狭めてほぼ同じ大きさのボディーながらも、ゲーム体験をより豊かにしています。インカメラも引き続きディスプレイの外(上)に配置し、ゲームプレイ中に邪魔になるノッチやパンチホールもありません。

 なお、本体には標準でケース「Aero case」も付属します。

ROG Phone 5 前モデルとほぼ同サイズでディスプレイを大型化。付属するケースにもTencent Gamesのロゴが入っている

 ケースにはROGロゴの点滅部分がうまく空いていますが、Tencent Gamesの文字が隠れてしまいますね。ASUSの公式製品写真で標準モデル(非Tencent Gamesモデル)を見ると、Tencent Gamesの部分は「ROG」と赤い表記になっており、ケースには隠れません。このあたりはちょっと詰めが甘いかなと思ってしまいました。

ROG Phone 5 Aero caseを装着してみた

 本体右側面の中央には電源キー、すぐ上にはボリュームキーがあります。そして両端部分に「ROG」と読める彫りのある部分が超音波を使ったタッチセンサー「AirTrigger」で、ゲームプレイ時の左右ボタンの役割を果たします。このあたりは歴代モデルとほぼ同等のデザイン。他社のゲーミングスマートフォンでも同様の機能を搭載したモデルが増えています。

ROG Phone 5 本体右側面の両端にはAirTriggerボタンをそなえる

 本体左側面は赤い部分がSIMカードトレイ、真ん中にはゴムキャップが見えます

ROG Phone 5 本体左側面は中央部にゴムキャップ

 歴代のROG Phoneは本体左側面にUSB Type-C端子を2つ並べ、電源供給そして外部アクセサリーと接続していました。ディスプレイを2つに増やす「TwinView Dock」はこの2つの端子があるからこそ、より強固にドッグと本体を接続できました。しかしROG Phone 5ではTwinView Dockは提供されません。

 本体背面に装着して冷却する「AeroActive Cooler 5」は本体にクリップで挟み、本体との電気的な接続はこの専用端子を使います。なお、このクーラーはType-C端子を隠さないように穴が開いているので、クーラーをつけたままUSB Type-Cケーブルを接続して充電が可能です。

ROG Phone 5 側面のキャップを半分外してみる。外れていない方がUSB Type-C、外した右側が専用端子

 この側面キャップを半分外した写真はAero caseを装着した状態です。ケースを付けるとSIMカードトレイが隠れますが、ゲーミング端末ですから頻繁にSIMを交換する、といった使い方はしないでしょうね。

ROG Phone 5 Aero caseを付けるとSIMトレイは隠れる

 ディスプレイのリフレッシュレートは最大144Hzなので、SNSやブラウザでも高速に画面をスクロールさせるとスムーズに表示が流れるので快適です。

ROG Phone 5 リフレッシュレートは最大144Hz対応

 一般的な用途に使うにはもったいないほどのハイスペックなROG Phone 5。「Armoury Crate」アプリから最大限パフォーマンスを引き出す設定もできるなど、Snapdragon 888のパワーをフルに使うことができます。AR用途やビデオ編集に使っても快適かもしれません。日本での発売が楽しみです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月26日 更新
  1. 「駅のQRコードが読み取れない」――ネットに落胆の声 なぜ“デジタル時刻表”が裏目に? (2025年12月25日)
  2. mineo料金プラン改定の真相 最安狙わず「データ増量+低速使い放題」で“ちょうどいい”を追求 (2025年12月25日)
  3. 3COINSで1万1000円の「プロジェクター」を試す 自動台形補正、HDMI入力、Android OS搭載で満足度は高め (2025年12月24日)
  4. 若いiPhoneユーザーの間で「クリアケース」に人気が集まっている理由 すべては“推し”のために (2025年12月25日)
  5. 時刻表が“QRコード”だけになった──SNSで「不便」「むしろ不要」と賛否 横浜市営地下鉄は元に戻すのか? (2025年11月21日)
  6. iPhone 17 Proで話題になった「8倍光学品質ズーム」って何? そのメカニズムを解説 (2025年12月25日)
  7. 関東地方で5G通信が速いキャリアは? ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでICT総研が比較(2025年12月) (2025年12月24日)
  8. Apple CarPlayもPlayストアも使える車載ディスプレイ「オットキャスト OttoScreen AI」が30%オフの3万5080円に (2025年12月24日)
  9. iPhoneのロック画面で「カメラが起動しちゃった」を防げるようになった! その設定方法は? (2025年12月24日)
  10. 「威嚇するような態度をとられた」──“撮り鉄”の迷惑行為に苦言続々 JR東日本も警鐘 (2025年12月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー