Snapdragon 888搭載のゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表 18GBメモリ搭載モデルも

» 2021年03月10日 20時15分 公開
[田中聡ITmedia]

 ASUSが3月10日、ゲーミングスマートフォンの新製品「ROG Phone 5」を発表した。3月から世界各国で順次発売する。日本での発売は未定。

 価格はメインメモリ/内蔵ストレージの構成別に、8GB/128GBが799ユーロ(約10万3360円)、12GB/256GBが899ユーロ(約11万6300円)、16GB/256GBが999ユーロ(約12万9250円)。

ROG Phone 5 「ROG Phone 5」のPhantom BlackとStorm White

 ROG Phone 5は、スマートフォンで快適にゲームをプレイするための機能を盛り込んだROG Phoneシリーズの最新モデル。2020年7月に発表した「ROG Phone 3」と同様に、本機も5Gに対応している。カラーはPhantom BlackとStorm Whiteの2色で展開する。

ROG Phone 5 背面にはドットをあしらったデザインを採用している

 Qualcommの5G対応ハイエンドプロセッサ「Snapdragon 888」を搭載しており、従来製品と比較してCPUのパフォーマンスは25%向上し、GPUのレンダリング速度は35%高速化しているという。

 CPUやGPUのクロック数を調整する、ディスプレイのリフレッシュレートを上げる、タッチ感度を調整するなど、ゲームごとに適したパフォーマンスにカスタマイズできる「X Mode」「X Mode+」といった設定を用意している。ASUSがベンチマークテストアプリ「AnTuTu」で計測したところ、ROG Phone 5(メモリ16GB)のスコアは74万2776となり、Xiaomi「Mi 11」の70万7306、Samsung「Galaxy S21 Ultra」の63万2381を上回った。

 ROG Phoneでおなじみ、空冷ファン付きのキックスタンド「AeroActive Cooler」は「5」にバージョンアップ。ROG Phone 5に装着すると、特に高温になりやすいCPUの周りを冷やすよう設計されており、従来製品と比較してCPUの温度は10度、表面温度は15ど低下したという。

ROG Phone 5 空冷ファン付きのキックスタンド「AeroActive Cooler5」

 ディスプレイは6.78型(1080×2448ピクセル)のSamsung製有機ELを搭載しており、駆動速度はROG Phone 3と同じ144Hzを実現した。タッチ操作のサンプルレートはROG Phone 3の270Hzから300Hzに向上し、タッチ操作の遅延はROG Phone 3の25msから24.3msに短縮された。

ROG Phone 5 ディスプレイのスペック

 バッテリー容量はROG Phone 3と同じ6000mAhだが、ROG Phone 5では3000mAhのバッテリーを2つ搭載するデュアルセルシステムを採用しており、より低温かつ高速の充電が可能になった。充電中のピーク温度はROG Phone 3比で46%ダウンするとしている。65Wの急速充電に対応しており、30分で4400mAh分まで充電でき、51分でフル充電ができる。バッテリーの寿命を延ばせるよう、満充電の状態を80%か90%に設定したり、指定時間内で満充電にしたりすることもできる。

ROG Phone 5 3000mAhのバッテリーを2つ搭載

 オーディオ機能にも注力しており、左右対称となるデュアルフロントスピーカーを搭載している。スピーカーのサイズは12×16mmでROG Phone 3から35%大きくなり、音量は21%大きくなった。ROG Phone 3では省かれた3.5mmイヤフォンジャックを搭載しており、ESS Technology製のハイエンドDAC「ES9280AC Pro」を4基搭載している。

ROG Phone 5 3.5mmイヤフォンジャックを搭載

 ゲーム操作のショートカットを割り当てられる「AirTrigger5」では、モーションコントロールを駆使し、左右前に動かす、前後左右に傾ける、左右に回転させる、といった操作ができる。本体側面の超音波センサーを使い、横向きに持った際に、ゲームで使うボタンを左端と右端に割り当てることも可能。横方向または縦方向へスライド、スワイプでの操作、左右を2分割して計4つのボタンを割り当てて操作できる。

ROG Phone 5 モーションコントロールを駆使すれば、スマホに触れることなくゲームの操作ができる

 背面には6400万画素のメインカメラ、1300万画素の超広角カメラ、マクロカメラを搭載している。インカメラは2400万画素だ。本体サイズは77(幅)×173(高さ)×9.9(奥行き)mm、重量は239g。5Gの対応バンドはSub-6のn1、2、3、5、7、8、12、20、25、28、38、40、41、66、71、77、78、79。

 周辺機器として、ROG Phone 5に装着または取り外して利用できる「ROG Kunai 3 Gamepad」、ゲームパッドとROG Phone 5を組み合わせ可能にする「ROG Clip」、専用ケース「Aero case」「Lightning armor case」、有線イヤフォン「ROG Cetra II」、ワイヤレスヘッドフォン「ROG strix go BT」を用意している。

 上位モデルとして「ROG Phone 5 Pro」と限定モデル「ROG Phone 5 Ultimate」も投入する。ROG Phone 5とはメモリとストレージの構成が異なり、Proは16GB/512GB、Ultimateは18GB/512GBとなる。ASUSによると、18GBのメモリを搭載したスマートフォンはROG Phone 5 Ultimateが世界初だという。

ROG Phone 5 最上位モデルの「ROG Phone 5 Ultimate」

 ProとUltimateは背面にサブディスプレイ「ROG Vision」を搭載しており、充電中や着信時にアニメーションが表示される。アニメーションをカスタマイズするための設定や素材も用意している。さらに、背面にゲーム操作用のタッチパッドを2つ搭載している。ProとUltimateにはAeroAcrid Cooler5が付属、Ultimateには帽子、タオル、ステッカー、マスクなどのグッズが特別パッケージとともに付属している。

 Proは4月から、Ultimateは5月から順次発売する。価格はROG Phone 5 Proが1199ユーロ(約15万4720円)、ROG Phone 5 Ultimateが1299ユーロ(約16万8060円)。

ROG Phone 5 ROG Phone 5 Ultimateには特別パッケージとともにオリジナルグッズが付属する
ROG Phone 5 ROG Phone 5シリーズの主なスペック

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