「AQUOS R6」はどんな人向け? 「ライカ」「1型センサー」のカメラを徹底検証する荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

» 2021年07月02日 17時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

背景ボカシで1型センサーの本領発揮

AQUOS R6 AQUOS R6で撮影してみているの図

 まずは1型センサーを使ったことによる3つ目の違い。それは背景のボケ具合。一般的にセンサーが大きい方が背景のボケは大きくなる(ピントの合う範囲が狭くなる)。遠距離(数メートル以上)離れてると差は出ないけど、近距離の被写体だと背景のボケ具合に大きな違いが出る。そこで、iPhoneと同じような距離で撮り比べてみた。

AQUOS R6 公園の遊具でざっくりとチェック。背景がほわっとボケているのが分かる

 同じ位置でiPhone 12 Pro Maxでも撮影し、背景のボケを比べてみるとこれだけ違う。明らかにR6の方が背景がいい感じにボケているのが分かると思う。被写体が近いともっと差は大きくなる。

AQUOS R6 左がAQUOS R6、右がiPhoneの広角カメラ。後ろのマンションのボケ具合に差が出ている。もちろん「背景ぼかし」は使っていない

 続いて人物から。もちろん顔認識付き。実にナチュラルでいい感じに撮れている。もともとセンサーのダイナミックレンジが広い上にオートHDRもかかるので、階調はより滑らかだ。

AQUOS R6 顔を見つけると青い枠が出て、AIシーン認識が人物と認識する
AQUOS R6 髪の毛の細かいところまできれいに描写できているし、背景が普通のスマホよりちょっとぼけてるのもいい

 ただ、イマドキのスマホにしてはちょっとAFが遅くて不安定かな、とは思う。顔を検出しながらフォーカスが背景に抜けたこともあった。AF回りは改善の余地があるかも。背景がボケやすい分、ちょっとしたAFのズレも目立つのでタッチAFをうまく使いたい。

 センサーサイズが大きいので背景がボケやすいとはいえ、数メートル離れた被写体だとそこまで大きくボケるわけじゃないので、背景をきれいにボカしたいときは「背景ぼかし」モードを使う。

AQUOS R6 「背景ぼかし」モード。ボケ具合はデフォルトの「5」

 一瞬、陽射しが来たので顔に浴びてもらった1枚。背景はすごくいい感じに大きくボケていて、ToFセンサーのおかげか境界もしっかりしている。これはよい。ちなみに背景ぼかしモード時は画角は1.5xくらいになる。

AQUOS R6 背景のボケ具合もナチュラルだし被写体と背景の分離もしっかり。どよんとした雨が降りそうな雲なのに顔には陽射しが、というこの季節らしい不吉感がいい

料理や風景を撮影

 では通常の撮影モードに戻って料理を撮影。近距離まで寄れるが、近距離だと背景のボケがちょっと四隅に向かって流れるようになる。寄りすぎるとボケがあまりきれいじゃないというのは、まあレンズをギリギリまで薄く作ったのでしょうがないところだろう。広角で無理に寄るよりは、2xにしてちょっと離れて撮った方がよい結果になると思う。

AQUOS R6 昭和なカレーハウスでメンチカツカレーを頼んだときの図。周辺部が外に向かって流れるようなボケになってるのはしょうがないところか
AQUOS R6 スフレパンケーキ。このくらいの距離だとあまり気にならない
AQUOS R6 アナベルにぐぐっと寄って。ちょっと周辺が流れているけど、写り自体はすごくキレイ

 続いて2xにしてアナベルとガスタンクを。背景ぼかしを使わなくてもこのくらいボケてくれるのがよい。

AQUOS R6 アナベルとガスタンク。雲が厚く出てきたので全体にちょっとどよんとしているけど、近くのものを撮るときは2xにしちゃうのはおすすめ

 せっかくなので超広角での風景も。さすが1型センサーって写りを見せてくれる。

AQUOS R6 天候が不安定だったのでちょっと不吉感が拭えないのだけど。このぬーっと斜めに出ていた木の幹が気になったもので

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