2020年10月に「iPhone 12」、11月に「iPhone 12 mini」が発売され、大手3キャリアに加え、2021年に楽天モバイル、Y!mobile、UQ mobileでも取り扱いを始めた。両機種の価格は2020年10月に一度まとめているが、今回は追加分も含めた7販路の一括購入時の価格、および各事業者の端末購入プログラムなどを利用した場合の価格をまとめた。価格は全て税込み。
iPhone 12/12 miniの性能を確認しておこう。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの5G回線に対応し、ディスプレイサイズはiPhone 12が6.1型、12 miniが5.4型。画面サイズと解像度、バッテリー容量に多少の違いがあるが、プロセッサはどちらも「A14 Bionicチップ」でカメラ機能も1200万画素で同一。従来iPhoneのサイズが手になじまなかったユーザーには、12 miniはうれしいラインアップだろう。
iPhone 12に搭載している独自の非接触充電機構「MagSafe」に対応するケースや充電パック、財布といったアクセサリーも充実している。充電は最大15Wで行われ、Qi充電との互換性もある。
なお、両機種には「環境保護の観点」としてACアダプターとイヤフォン「EarPods」が付属しない。LightningケーブルはUSB Type-Cコネクターを持つものに変更されており、注意が必要だ。
以下の表は、iPhone 12/12 miniを一括価格で購入した場合の価格。各キャリアの割引は適用しないものとしている。
両機種ともに、一括で購入するならApple直販またはUQ mobileが最安となる。UQ mobileで購入する場合は「くりこしプラン」のコースによって端末価格が変動し、新規契約/MNP利用ともに「くりこしプランM」もしくは「L」が安い。UQ mobileユーザーが機種変更する場合、どのコースでも価格は一定となる。
Appleで両機種を購入した場合、Y!mobileで利用可能なSIMを含む「SIMスターターキット」の購入代金と事務手数料が無料になる。その場合、契約プランは「シンプルS/M/L」のいずれかに限定される。
続いて、各キャリアで実施している割引を適用した状態の価格だ。ドコモの「5G WELCOME割」は他社4G回線からのMNP利用で端末価格から2万2000円を割り引き、auの「au Online Shop お得割」はオンラインショップでのMNP利用で2万2000円、新規契約で1万1000円を端末価格から割り引く。
ソフトバンクの「web割」では、ソフトバンクオンラインショップもしくはソフトバンク電話店でMNPを利用して契約し、「メリハリプラン」「メリハリ無制限」に加入すると端末価格から2万1600円を割り引く。以下の表は各種割引を適用した状態の、両機種の一括購入価格だ。
これに加え、auではau回線で12カ月以上利用した端末の機種変更かつ「使い放題MAX 5G」プランと「故障紛失サポート with AppleCare Services(有料)」に加入することで端末価格から5500円を割り引く。au Online Shopで機種変更する場合は割引ではなく、au PAY残高へのチャージとなる。
楽天モバイルでは「【Rakuten UN-LIMIT VIお申し込み特典】だれでも5,000ポイントプレゼントキャンペーン」と「他社から乗り換え(MNP)でiPhone割引キャンペーン」を適用すると、2万5000円相当のポイントが還元される。
サブブランドのキャンペーンを見てみると、Y!mobileではオンラインで購入すると1万8000円の割引を受けられる。
UQ mobileはキャンペーンによる割引を適用しない一方で、他キャリアがMNP利用で端末価格を割り引くのに合わせてMNPを利用した契約、かつくりこしプランMまたはLに加入すると、一括購入価格はY!mobileより安くなる。
総合すると、両機種ともに一括で購入する場合、端末のみならApple、プランの加入も含めるとUQ mobileが最安。MNP利用かつオンラインショップの利用も含めて他社から乗り換える場合は、64GBでドコモ、128/256GBでauが最安となる。
では、端末価格を48回(ドコモのみ36回)の分割で支払い、24回の支払い後に別の端末へ乗り換えられる端末購入補助プログラムを利用した場合の実質価格を確認する。以下の表ではプログラムを提供しているドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの価格をまとめている。Apple直販とサブブランドについては、プログラムを提供していないため省略している。
両機種ともに、楽天モバイルが最安。同キャリアの「楽天モバイルiPhoneアップグレードプログラム」は24回の支払い後に乗り換えられる端末が上位のiPhoneシリーズに限定されるが、大きな割引を得られる。楽天回線(Rakuten UN-LIMIT VI)に加入しなくても利用でき、端末の利用開始から25カ月目以降に端末を返却することで解約、以降の支払いが不要となる。
次点で安いのはauで、こちらは次に乗り換える端末は自由となっている。ドコモのみ分割回数が少ないため割高だが、au、ソフトバンク、楽天モバイルの3キャリアで著しく価格が高い/安いという印象は感じられない。
続いて、各社が提供するMNP利用などで発生する割引を適用した状態の表だ。
こちらも同じく、楽天モバイルに次いでauが安い。全キャリアで端末購入補助プログラムを利用する場合でもMNP向けの割引を併用でき、端末価格を大きく抑えられることを確認している。なお先述の通り、ソフトバンクのweb割ではメリハリプランかメリハリ無制限に加入する必要がある。
MNP利用で契約した場合であれば、楽天モバイルやauでの端末購入が最もコストを抑えやすい。特に両機種のストレージ容量128GB/256GBでは価格が大きく変わらないため、日頃から利用するポイントサービスとの連携や回線のカバー率などを検討するとよいだろう。
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