au、ソフトバンクを追いかける「ドコモでんき」の勝算 “10%還元”がどこまで響くか:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)

» 2021年12月25日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

通信、決済とのシナジーで150万契約以上、1000億円規模を目指す

 大手3キャリアの中で、最後発の電気サービスとなったドコモでんきだが、ドコモは、急ピッチで先行する2社を追い上げていく方針を掲げる。ドコモ ビジネスクリエーション部 サービス推進担当部長 小島慶太氏によると、2022年度末の目標数は150万契約。「収益規模は早期に1000億円以上にして、低圧部門で契約数ナンバー1を目指す」と鼻息は荒い。

ドコモでんき 契約者数の目標は、2022年度末で150万以上。1000億円以上の収益を目指す

 ドコモは、料金値下げで減収傾向にある通信料収入を、スマートライフ領域と呼ばれる非通信領域でカバーしていく戦略を打ち出している。ドコモでんきも、スマートライフ領域の一環としてのサービスだ。2021年度上期のスマートライフ領域は、営業収益が5386億円に対し、営業利益が1234億円。法人などの「その他事業」を除いたスマートライフ事業は、営業収益3075億円、営業利益451億円となる。年間6000億円前後の営業収益だが、ここに1000億円が上乗せされるインパクトは大きい。

 キャリアの中では最後発の電気サービスではあるが、KDDIが300万、ソフトバンクが200万契約を突破していることを踏まえると、よりユーザーの母数が大きいドコモなら、そこに迫れるポテンシャルはある。1年で150万契約を超えた後は、早期に先行するKDDIと同等の300万契約を目指す。「(営業収益)3000億円は1つのキーワードになる」(同)というのが、ドコモの考えだ。売上の規模感では、スマートライフ事業の柱の1つを目指した事業といえる。

ドコモでんき ドコモの上期決算。スマートライフ事業は半年で約3000億円の収益を上げていることが分かる。ドコモでんきが成功すれば、この規模が大きく底上げされる

 電気サービスからの直接的な売上だけでなく、他事業とのシナジー効果を出していくのもドコモの狙いだ。先の三ケ尻は、「インフラのワンストップサービスとしてご提供したい」と語る。dカードやd払いといった決済サービスや、ドコモ光などと一緒に提供することで、窓口をドコモに一元化できる。また、還元率を最大化するには、dカードGOLD利用が欠かせない。そのため、ドコモでんきと一緒にdカードGOLDを契約するといったシナジー効果も生まれそうだ。

 こうしたサービスのセット契約は、モバイル回線の解約率を抑える効果があることは他社が証明済み。生活インフラとも呼べるサービスを一元化していれば、そのぶん、ユーザーの手間が減るだけでなく、料金的なメリットもあるからだ。三ケ尻氏も、「dカードGOLDを通じた10%還元もあるので、弊社のサービスをより長くお使いいただけるよう努めていきたい」と語る。

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