「Surface Duo 2」は“折りたたみスマホ”としてどこまで使える? Galaxy Z Fold3と比較してみた(3/3 ページ)

» 2022年03月21日 13時00分 公開
[小山安博ITmedia]
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「スリム ペン」で快適に手書き入力

 ペン入力に対応しているのも大きな特徴。別売の「Surface スリム ペン 2」を使うことで、快適な手書き入力ができる。見た目は特徴的なペンで、平べったいボディーに人差し指を掛けるあたりに消しゴムボタンがあり、ノックの位置にもトップボタンがある。

Surface Duo 2 平べったい形状のSurface スリム ペン 2
Surface Duo 2 持ちにくいわけではないが、この形状が特に秀でているわけでもない。ただ、後述する収納性という意味では有効な形状だ

 手書き自体はそのまますぐに行えるが、ボタン操作を認識するためにBluetooth経由のペアリングが必要となる。充電式で、別途Surface Duo 2ペンカバーが必要になる。このSurface スリム ペン 2自体は、ノートPCのSurface Bookなどでも共通して利用できるため、既に所有していればそのまま継続して使うことが可能だ。

Surface Duo 2 一番左がスリム ペン 2。中央はZ Fold3用のS ペン Fold Edition、右がS ペン プロ

 持ち運びは、Surface Duo 2本体の背面にマグネットが埋め込まれており、ペン側のマグネット同士で吸着させる仕組み。磁力は強力で気軽に取り出せるのは便利だが、気を付けないといつの間にか落としてしまいそう。屋内で頻繁に使う場合はマグネットを使い、移動時に出し入れするようなら、ペンだけ別に持ち運ぶといった工夫をした方が良さそうだ。

Surface Duo 2 背面に磁石で固定できるスリム ペン 2
Surface Duo 2 それなりに強力で、ペンだけを持って本体を持ち上げることができる(空中に持ち上げられるほどではない)

 トップボタンの短押しでOneNoteの起動、2回押しでスクリーンショット、長押しで任意のアプリ起動といった設定が可能。デフォルトはOneNoteが手書きメモアプリだが、必要に応じて好きなアプリを設定してもいいだろう。

Surface Duo 2 設定画面は英語。シングルクリック、ダブルクリック、長押しにそれぞれアプリなどを割り当てられる

 OneNoteは全画面で起動すると、横持ちだと左画面にセクションとページのリスト、右画面に入力欄になり、入力欄を全画面に拡大表示もできる。縦持ちにすると自動的に入力欄が全画面表示になる。縦長の画面になるので、個人的には縦持ちでのメモが取りやすかった。

Surface Duo 2 縦持ちにしてもスマートフォンよりも幅広の画面で書きやすい
Surface Duo 2 横持ちで全画面表示すると3カラムの表示。右上の□アイコンをタッチすると入力欄が全画面になる

 4096段階の筆圧感知もあり、十分以上の書き味を得られる。パームリジェクションも優秀な印象で、画面上に手を置いてペン入力しても誤操作は少なかった。細かい作業にも向いており、作った資料に手書きでメモを書き込んだり、署名をしたりとさまざまなシーンで役立つ。

 Galaxy Z Fold3は画面が柔らかく、書き味はこちらの方が良い印象。Surface スリム ペン 2の長さはS ペン Fold Editionと同じぐらいだが、形状が大きく異なり、よりペン型のS ペンの方が書きやすいのは確か。さらにより長く太いS ペン Proだとかなり書きやすい。

 それに比べれば、Surface Duo 2の書き味はやや劣る。加えて、Sペンを近づけると表示されるエアコマンドや画面オフメモ、エアアクションなど、ペンを使った便利な機能はGalaxy Z Fold3の方が豊富。Galaxyに一日の長があるという感じだ。

 当然、中央で画面が分割していないため、画面全体を使って絵を描くような作業にはGalaxy Z Fold3の方が向いている。テキストメモの場合、開いてすぐに横持ちになるSurface Duo 2の方が紙のメモ帳のようで書きやすいのだが、トータルではやはりZ Fold3に軍配が上がるだろう。

 とはいえ、ポケットや小さなバッグに入らないために可搬性で劣るタブレットに比べれば、気軽に持ち歩いて手軽に手書きができるSurface Duo 2には大きな可能性がある。

高いパフォーマンスと便利なネットワーク

 Surface Duo 2で有り難いのは、SIMロックフリーで5G対応、デュアルSIM、eSIMという高いネットワーク性能だ。対応周波数帯域も幅広く、国内、海外のいずれでも扱いやすい。

Surface Duo 2 物理SIMとeSIMのデュアルSIMに対応

 Snapdragon 888を搭載しており、パフォーマンス面でも問題は感じない。例えばベンチマークソフトの「3Dmark」を実行すると、Surface Duo 2で5878。Galaxy Z Fold3が5730だったので、同等クラスと言っていいだろう。

Surface Duo 2 こちらは3DmarkのWildLifeベンチマークの結果
Surface Duo 2 同じくベンチマークアプリGeekbenchのスコア

【訂正:2022年3月22日11時05分 初出時、ベンチマークテストの画像がGalaxy Z Fold3 5Gのものになっていました。おわびして訂正いたします。】

 本体は閉じた状態だとZ Fold3よりも薄く、アスペクト比が4:3に近いためか、数字以上に薄く感じる。画面を折り返して閉じた場合に、カメラの出っ張りがあるためピッタリと閉じず、くさび形の形状になるが、これはこれでノートPCライク。意外に持ちやすいデザインではある。

Surface Duo 2 折りたたんだ状態の本体側面
Surface Duo 2 ヒンジ側
Surface Duo 2 本体上部
Surface Duo 2 下部にはUSB端子とSIMカードスロット
Surface Duo 2 360度回転させると、カメラの関係上、くさび形の形状になる
Surface Duo 2 カメラは内側になるので、「スマートフォンのように撮影する」ということができない。アウトカメラを使う場合は開いた状態で行う

 ディスプレイを360度回転させると、カメラが内側になるので撮影は行えない。その場合、カメラを起動すると自動的にインカメラが立ち上がる。その代わり、Surface Duo 2の自由なスタイルを活用して、テーブルに置いて三脚代わりにして撮影したり、見上げるような撮影をしたりと、Galaxy Z Fold3のような自由度の高い撮影が可能。

 ただ、Galaxy Z Fold3は折りたたみ位置で分割した上下を手動で切り替えてローアングル撮影をしやすくできたり、外側にあるカバーディスプレイにライブビューを表示してメインカメラで自撮りができたり、やはりより使い勝手のいいカメラ機能を備えている。

 画質面でも、Surface Duo 2のカメラは価格ほどのレベルとはいえず、その辺りは残念なところだ。

 全体として、Surface Duo 2は他の折りたたみとは異なる使い勝手を実現した製品に仕上がっている。2画面ならではの利便性もあるし、それが弱点にもなっているが、2画面であることはメリットも多い。試用機では特にディスプレイの色温度の違いは感じなかったが、ネット上には画面ごとに色温度が異なるという意見もあり、ディスプレイを2枚使ったことの課題の1つだろう。

 とはいえ、SIMロックフリーの5G対応デュアルSIM機で折りたたみ。ペンも使えるという現時点で国内では唯一無二の製品でもある。アプリの対応がもう少し進めば、さらに使い勝手は向上するだろう。そうした点でも今後に期待したい製品だ。

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