AQUOS wish2を巡っては、もう1つ気になる点もある。「NTTドコモ以外への展開」だ。シャープの公式見解としては、ドコモ以外のキャリアやSIMロックフリー(メーカー直販)モデルの販売は“検討中”となっている。
ただし、「恐らくドコモ以外でも取り扱われるだろう」という傍証はいくつかある。その1つは、プロセッサが調達困難なためにモデルチェンジをしたという経緯だ。初代AQUOS wishの追加生産が難しくなるなら、在庫がなくなり次第、wish2に切り替えていくのが自然だろう。
また、シャープが9日に発表したAQUOS wish2と、ドコモ版のAQUOS wish2 SH-51Cは、一部、取り扱いカラーが異なっている。シャープの発表では「オリーブグリーン、アイボリー、チャコール」が並んでいるのに対して、ドコモ版は「ホワイト、チャコール、ブルー、コーラル」の4色展開だ。
さらに、シャープが展示していたAQUOS wish2には、ドコモ版では対応していない機能も存在した。ドコモ版はシングルSIM仕様となっているに対して、シャープの展示機はデュアルSIMに対応していた。
念のためシャープ広報に確認すると「端末としてはデュアルSIMに対応可能だ」との回答。続けて「各キャリア様から販売される端末は、各キャリア様の方針もあるため、密に連携の上、それぞれ商品化している」というコメントが得られた。
シャープのAQUOSスマートフォンは、フラグシップのAQUOS R/zero、ミドルレンジのAQUOS senseという3本柱の商品展開で、国内Androidスマホ市場で5年連続シェア1位を獲得した実績がある。AQUOS wishシリーズは、より手頃さを求める人に沿った“第4の柱”としての地位を固めつつある。新モデルのAQUOS wish2も、より幅広い販路での展開が期待できるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.