サブ回線に最適な「eSIM」 格安で使えるおすすめサービスと注意点(1/2 ページ)

» 2022年07月27日 15時30分 公開
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 2022年7月2日未明、KDDIで通信障害が発生しau、povo(1.0、2.0)、UQ mobile、KDDIの回線を利用しているMVNO、同じくKDDIの回線を利用している気象観測システムや物流システムなどで通信ができない状態が数日続きました。

 この日以来、「通信障害に備えてサブ回線を持とう」といった趣旨の記事やニュースが連日出てきていますが、記事のコメント欄には「数年に一度あるかないかの通信障害のためにサブ回線を契約するのが面倒」といったものや「サブ回線の料金も毎月払っていくのは大きな負担になる」というものも目にします。

 こういった意見がでてくるのは、「サブ回線を増やすことが月に千円単位の料金負担増につながる」と思っている方がまだまだ多いからなのかもしれません。

 そこで今回は、「毎月の携帯電話料金の負担を極力上げずに、eSIMを使ったサブ回線利用」をテーマに記事を書きました。0円で持てるpovo2.0以外にも「ワンコイン以下」で音声通話とデータ通信ともに利用可能なプランもMVNOでは出てきています。

 「大手通信キャリアの無制限プランや大容量プラン、あるいはサブブランドの中容量プランを契約していて、毎月データ量が余ってしまう」「データ量を繰り越しても使いきれない」という方にこそ読んでいただきたい内容となっています。携帯プランの見直しや、サブ回線の契約は確かに面倒なことかもしれませんが、メイン回線とサブ回線を併用することによって通信費の大幅カットにつながるかもしれません。※記事での価格は全て税込み。

eSIM対応のブランドと、有効な組み合わせ方

 eSIMとは「embedded Subscriber Identity Module」の略で、あらかじめスマホに埋め込まれたものであり、契約情報はオンラインを通じて書き込まれます。日本国内で販売されているeSIM対応のスマートフォンは「スマートフォンに抜き差しできる物理的なSIMカード(nanoSIM)を入れるスロットと、内蔵されたeSIMの両方を備えているもの」が一般的です。1台のスマートフォンで2つの電話番号を持つことができ、音声通話対応のSIMであれば、それぞれのSIMで電話の発信と受信が可能です。

eSIMサブ回線紹介 eSIMの仕組み

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった通信キャリアの料金プラン、ahamoやpovoなどのオンライン専用プラン、Y!mobileやUQ mobileなどのサブブランドのプランは全てeSIMに対応しています。また、MVNOの「日本通信」と「IIJmio(データ通信のみ)」「LinksMate」もeSIMサービスを提供しています(回線は全てドコモ)。

 今回起きた通信障害では、KDDIの回線を利用したブランド、料金プラン、サービスに影響が出ました。ですので「メイン回線がKDDI回線」であるなら、サブ回線は「ドコモ、ソフトバンク、楽天モバイルのどれか」、といったように「メイン回線」と「サブ回線」は違う通信キャリアの組み合わせにしないと意味がありません。以下、eSIMに対応している通信キャリア、ブランドです。あわせてメイン回線とサブ回線の選択例を示します。

eSIM対応各社ブランド、プラン一覧(2022年7月時点)

  • ドコモ回線:ドコモ、ahamo、日本通信、IIJmio(データ通信のみ)、LinksMate
  • KDDI回線:au、povo(1.0、2.0)、UQ mobile、
  • ソフトバンク回線:ソフトバンク、LINEMO 、Y!mobile、
  • 楽天モバイル回線:楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT VII)
eSIMサブ回線紹介 MVNO各社が使用している回線

メイン回線がドコモ回線の場合のサブ回線候補

povo2.0、UQ mobile、LINEMO(ミニプラン)、Y!mobile、楽天モバイル

メイン回線がKDDI回線の場合のサブ回線候補

日本通信(合理的シンプル290プラン)、IIJmio(データ通信のみ)、LinksMate、LINEMO(ミニプラン)、Y!mobile、楽天モバイル

メイン回線がソフトバンク回線の場合のサブ回線候補】

日本通信(合理的シンプル290プラン)、IIJmio(データ通信のみ)、LinksMate、povo2.0、UQ mobile、楽天モバイル

メイン回線が楽天モバイル回線の場合のサブ回線候補

日本通信(合理的シンプル290プラン)、IIJmio(データ通信のみ)、LinksMate、 povo2.0、UQ mobile、LINEMO(ミニプラン)、Y!mobile

※楽天モバイル利用時、KDDIである「パートナー回線エリア」に接続するケースが多いようであれば、サブ回線もKDDI回線以外が望ましい。

 「サブ回線はとにかく一番安いプランでいい」と考えている場合、メイン回線がドコモ、ソフトバンク、楽天モバイルであれば、サブ回線はKDDI回線で、基本料金0円のpovo2.0が第一候補となるでしょう。基本料金0円状態での最大通信速度は128kbpsと、普通には使えないレベルですが、通話はできます。180日間で有料トッピングの購入、または通話料金ないしはSMS送信料金の合計で660円を超える必要がありますが、毎月の基本料金が0円で済むのはpovo2.0だけです。

 日本通信(ドコモ回線)の「合理的シンプル290プラン」は、通話機能とデータ量も1GBついてきて月額290円で済むため、メイン回線がドコモ回線以外の方には、通信障害用のサブ回線としてお勧めできます(1GB以降は1GB単位220円で自動的に追加される。契約時、上限設定は10GBで設定されている)。ただし、Androidは動作保証対象外です(2022年7月27日現在)。

 IIJmioの「ギガプラン」はドコモ回線、au回線から選べますが、eSIMはドコモ回線のみです。そして、音声通話機能にも対応していませんが、逆に言えば「データ通信だけの緊急用のサブ回線が欲しい」という方からすれば、選びやすいプランです。2GBのデータ量が月額440円とワンコイン以下で利用可能なので、ある程度のデータ量も使えます。余ったデータ量は翌月末まで繰り越すことができるので無駄もありません。さらに、7月31日までに申し込めば、300円を6カ月間割り引くキャンペーンも実施しています。

 LogicLinksが提供する「LinksMate」(ドコモ回線)は、ゲームプレイヤーのための通信サービスを提供しているMVNOサービス。対象ゲームと連携するとゲームで使えるアイテムがプレゼントされるなど、ユニークなサービスを提供しています。音声機能付き、データ量100MBのプランだと月額517円、データ通信機能のみであればデータ量100MB、月額165円から利用可能です。

 「サブ回線といえども、通信品質は気になる。データも少しは使う」というのであれば料金は高くなりますが、LINEMO(ミニプラン)、サブブランドのUQ mobile、Y!mobileが選択肢に入ります。3つともデータ量3GBが最小プランになりますが、LINEMO(ミニプラン)は月額990円、UQ mobileは月額1628円、Y!mobileは月額2178円から利用可能です。

 LINEMO(ミニプラン)だと、2022年7月現在「半年間実質0円キャンペーン」が実施中ですし、UQ mobileとY!mobileでもスマートフォンと自宅のネット回線とのセット割引を利用すれば、LINEMO(ミニプラン)と同額の月額990円まで料金を下げることができます。

 基本的にサブ回線として、データ量が小さいプランをeSIMで契約し、メイン回線として通常のデータ量のプランをnanoSIMで契約する方法が一般的です。なお、ドコモの「5Gギガホプレミア」などの無制限プラン、20GBのデータ量のahamoなどのメイン回線をeSIMで利用して、サブ回線を通常のnanoSIMで利用する方法もあります。

eSIMサブ回線紹介 各社のデータ容量と料金

 筆者は携帯電話ショップを運営している代理店に勤務して記事を執筆していますが、店舗勤務している同僚からは「無制限プランを契約している人でも、実際使っているデータ量は月に10〜20GBに収まっている方の来店も多い。契約内容を見てみると、家族でまとめているわけでも、家のインターネットとまとめてセット割引を受けているわけでもない」といった声を聞きます。

 例えば、ソフトバンクのデータ無制限プランである「メリハリ無制限」は月額7238円ですが、毎月7000円程度払っていて10〜20GB程度しか使っていないのは、少しもったいない気もします。この状態で「サブ回線を持ちましょう」と提案しても、冒頭でお伝えしたように「負担に感じる」といわれてしまうのがオチです。

 そんなとき、ソフトバンクのメリハリ無制限を、例えばデータ量が15GBのY!mobileのシンプルMに変更すると、月額3278円まで料金を下げられます。これなら日本通信の合理的シンプル290プランをサブ回線、eSIMで追加しても月額料金は3568円で済みます(3278円+290円)。ちなみに大手通信キャリア、サブブランド、オンライン専用プランの通話料金は30秒あたり22円ですが、日本通信だと半額の11円で通話をすることが可能です。そのため、「電話でちょっとした問い合わせをしたい」という場合にも使えます。

eSIMサブ回線紹介 ソフトバンクからY!mobileへ乗り換えた場合

 Y!mobileではなく、UQ mobileの「くりこしプランM+5G」に乗り換えて、日本通信と併用してもいいでしょう。さらに月額料金を安くすることができます。このように「特に理由もなく無制限・大容量プランを契約していて、毎月データ量をほとんど使っていない」という方は、プラン変更とサブ回線利用の両方を検討するといいでしょう。

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