iPad ProがWi-Fi 6Eとミリ波に対応して登場――日本ではどちらも使えないというのが残念石川温のスマホ業界新聞

» 2022年10月30日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 アップルはiPad(第10世代)とiPad Pro(第4世代)を10月26日に発売すると発表した。

 iPadはデザインが大きく変わり、ホームボタンが消滅。デザインテイストがiPad ProやiPad Airなどと同系統になった。Lightning端子からUSB-Cに変更となったものの、Apple Pencilは第2世代ではなく、第1世代が踏襲され、USB-CからLightning端子に切り替えるアダプターを経由して充電するという謎仕様となっている。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2022年10月22日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 通信業界的に注目なのがiPad Proだ。Wi-Fi 6Eと5Gはミリ波に対応している。しかし、Wi-Fi 6Eは日本と中国は非対応。ミリ波に関してもデバイスとしては対応しているものの、アメリカなどの周波数帯のみ対応で、日本で展開しているn256には非対応。結果として、日本でミリ波は使えないことになっている。

 アップルとしてはiPhoneもアメリカ向けはミリ波対応に積極的だが、日本向けではミリ波に対する意欲すら見られない。

 なんとなく取材をすると「日本の5GはSub-6がメインなんでしょ」として、ミリ波への対応は優先順位が低そうな感が伝わってくる。

 日本で半分近いシェアを誇るiPhone、さらにタブレット市場で一人勝ちを続けるiPadがミリ波に全く対応しないとなると、日本のミリ波はいつまで経っても浸透しないのではないか。

 あるキャリア幹部も5Gスタート時には「ミリ波は難しい周波数帯だ」として、当面はSub-6でエリア展開を図っていくと語っていた。

 Wi-Fi 6Eも日本でようやく対応Wi-Fiルーターなどが登場してきたが、Wi-Fiルーター間の通信にとどまるなど、デバイスでのWi-Fi 6Eの恩恵を受けられるまでに至っていない。

 先日、発売となったグーグル・Pixel 7、Pixel 7 Proはn79というNTTドコモしか持たない周波数帯に対応していないということで、NTTドコモでは採用されていない。n79は日本ではNTTドコモだけ、世界でも中国がメインであり、グーグルとしても優先順位が低いようだ。

 本来であれば、総務省がキチンと世界の周波数割り当て状況を把握し、世界と同じ周波数帯を割り当てれば良かったのではないか。そうすることで、世界で流通しているスマートフォンやタブレットが日本に輸入されやすくなるはずだ。

 世界のメーカーが対応しない周波数帯があるということは、それだけ電波が有効活用されないという状況につながりかねない。

 総務省はキャリアに対して「電波の有効活用」を求めるが、有効活用したくてもできない周波数帯を割り当てる総務省も、その責任を負う必要があるのではないだろうか。

© DWANGO Co., Ltd.

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