2022年11月8日夜、皆既月食が見られる――。
皆既月食は月全体が徐々に地球の陰に隠れて、しまいには完全に覆われる。太陽と地球と月が一直線に並ぶため、このような状態になる。
午後7時16分から午後8時42分ごろまで続く見通しで、既に手元にスマートフォンで撮影しようとするも、性能が足りずきれいに撮れないことから、「スマホの限界」という謎のワードがTwitterのトレンドに入っている。
月をきれいに撮れるモードはスマホにあるのか、手元にあるiPhone 14 Pro Max、Galaxy S22 Ultra、Pixel 7 Proで確かめてみた。
結論からいえばGalaxy S22 UltraとPixel 7 Proはモードというより月を認識できる。Galaxy S22 Ultraでは100倍ズームを使えば月を認識できるが、皆既日食のように月が隠れた状態、つまり月としての輝きがほとんどない、暗い状態だと月として認識しない。
もちろん通常の月、半月にGalaxy S22 Ultraのカメラを向ければ、月撮影なんてお手の物。手持ちでもそのままシャッターを切れば、きれいに撮れる。
Pixel 7 ProもGalaxy S22 Ultra同様、望遠に強いとされる機種ではあるものの、クレーターまでクッキリと撮れるわけではない。試し撮りでは赤みがかった月として認識。仕上がりも文字通り、肉眼で見たときよりも赤が強く表現されている。
とはいえ若干だが、Galaxy S22 Ultraよりディテールがくっきりと見える。
残るiPhoneはというと……。ズバリなかなか厳しい仕上がり。正直、いい評価はしづらい。3倍望遠(77mm)を使ってデジタルズームも駆使してみたものの、きれいに撮れるとはいいがたい。
iPhoneもいずれ遠くのものを撮れる時代は来るのか。
そんな願望はさておき、2023年登場と見られるiPhone 15のProで、望遠用のペリスコープレンズ搭載が実現する、とのうわさがある。アナリストのミンチー・クオ氏のツイートをもとに複数社が報じている。
ペリスコープレンズはもともと長いレンズを押し込むことが困難な薄型のスマートフォンでも望遠を実現しようと開発されたもの。過去にはHuaweiのP30 Pro、OPPO Reno 10x Zoomなどがこぞって搭載してきた。
しかし、その複眼スマートフォンの多くはセンサーサイズや画素数が、他のレンズよりも小さく、普段使いできる望遠カメラとはいえない。
より遠くのもの、しかも暗い場所でというのなら、なおさらカメラに頼るしかないのが現状。スマホで叶えるとなると、三脚にしっかりと立てて、マニュアルモードでシャッタースピードやISO感度などをいじらないと厳しい。
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