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最大4%還元のクレカ「メルカード」提供開始 メルカリの利用実績で還元率アップ(2/2 ページ)

» 2022年11月09日 15時48分 公開
[小山安博ITmedia]
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メルカリやメルペイの利用実績で還元率が4%まで上昇

 還元率は1%をベースとして、単なる利用額ではなく、メルカリやメルペイの利用実績などで還元率が上昇する。例えばメルカリ内での購入、出品、メルペイでの街中での決済利用といった行動で還元率がアップし、メルカリ内での利用は最大4%の還元まで上昇する。また、毎月8日には還元率が8%プラス(300Pまで)となり、メルカリ内では最大12%、それ以外では9%になる。

メルカード メルカリで購入したら還元率アップ
メルカード 街のお店で支払いをしても還元率アップ。ただし、どれをどの程度使えばアップするかのアルゴリズムは非公開。アプリでは還元率アップのために必要な行動が紹介されるそうだ

 加えて、パートナーとも新たな取り組みを実施。ヤマダ電機では不要品をヤマダ店頭で回収したり、メルカリで販売したりすると、新製品がお得に購入できる。Appleとは、アップル製品をメルカリで売ると新製品がお得になる。ダイソーとは、不要品をメルカリで売ると、梱包(こんぽう)資材関連の商品がお得になる、といった取り組みを計画している。

メルカード 3社のパートナーとの連携で、メルカリ、メルカード利用の促進を図る

出品して、売上金を得たら新たな買い物をするという循環を加速

 さらに、2023年春には暗号資産のメルコインサービスを開始予定で、メルカリアプリ内で誰でもビットコインが購入できるようになる。メルカリの売上金での購入も可能で、既に本人確認済みなら最短1分で取引が開始できるという。

メルカード メルコインのサービス開始に合わせてメルカリとの連携も提供
メルカード メルカリアプリ内で購入が可能

 メルカリで売り、売上金をメルペイでの支払いに使い、メルカードでさらに幅広い場所での支払いに使えるようになる。ここに暗号資産が加わり、メルカリアプリ内でそれぞれのサービスをシームレスに使えることが強みだ。

メルカード メルカリのシームレスな体験で、循環型社会の促進を目指す。ちなみに、この循環型社会を示す「∞」のマークが数字の「8」に似ていることから、毎月の還元額増量日が「8日」に決まったそうだ

 コード決済やiDの利用可能店舗も広がっているが、それよりもさらに加盟店の多いクレジットカードを発行することで、同社ではより日常利用が促進されることを期待する。こうした買い物で手に入れたものをメルカリに出品して、また売上金を得たら新たな買い物をする、といった循環が加速する、とメルカリ執行役員でFinTech事業のCEOである山本真人氏は強調する。

 「会員獲得や不正対策に100億円単位の投資を継続してきたが、この3年間積み上げてきた安心安全な利用環境、(1200万人を超えた)本人確認済みのお客さまとの関係は、FinTech事業の最大の競争優位性だ」とメルカリグループ日本事業責任者の青柳直樹は指摘する。

 こうした優位性などを背景に、「FinTech事業単体で安定的に営業黒字を計上できるようになった」(青柳氏)メルカリでは、メルカードの提供でメルペイとしての決済だけでなく、メルカリのさらなる利用拡大にもつなげたい考えだ。

メルカード メルカリのクレジットカード「メルカード」で、決済利用の拡大につながるか。写真は左からメルカリ執行役員CEO MarketplaceのJeff LeBeau氏、メルペイ執行役員・CPOの成澤真由美氏、メルカリグループ日本事業責任者の青柳直樹氏、メルカリ執行役員・CEO Fintechの山本真人氏
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