iPhoneに偏るケース市場に風穴を 1200種類×80機種以上のスマホケースを選べる「CASEPLAY」(2/2 ページ)

» 2022年12月27日 06時00分 公開
[房野麻子ITmedia]
前のページへ 1|2       

シンプルなクリアケースのみだが、品質にもこだわり

 企業には以下の点で支持されているという。FOXはスマホケースに特化してビジネスをしてきたので、端末の発売日に合わせて豊富なデザインを提供できる。4キャリアや端末メーカーとも戦略的パートナーとしての関係を長年続けている。

 また、競合のケースメーカーと比較して、日本製スマホにいち早く対応できること、ケースが比較的ニュートラルなデザインなので、ファッションブランドとコラボレーションしやすいこと、ケースの品質が高いことなども強みとしている。

 CASEPLAYで扱っているケース自体は、再生プラスチックを使用した「スリムプロテクションケース」。製品に使われているリサイクル成分を検証し、正しくリサイクルが実施された製品であること証明する国際的な認証プログラム「GRS認証」を得ている。また、ケースのコーナー部分は3つのエアポケット構造になっており、落下時の衝撃を緩和する。手にしてみると、しっかりしているがしなやかで着脱しやすい印象だ。現在は全てクリア(無色)だが、今後はカラー付きも計画しているという。

 こうした取り組みが評価され、国際的に有名なファッションブランドが名を連ねるOFBA(Overseas Fashion Brand Association:海外ファッションブランド協会)に、FOXはアソシエイトメンバーとして入会した。

 ケースは「簡単そうに見えて実は大変」(五十畑氏)なもの。端末の発売に間に合わなかったり、見た目はよくても飾りがカメラに干渉してクレームになって大量に返品になったり、ライセンサーが仕上がりに満足しなかったりなど難しい点があるという。OFBA入会は、FOXのケースが高級ファッションブランドも満足するクオリティーに達しているという評価の表れだ。

ケース以外の取り組みも

 CASEPLAYではコンビニエンスストアとの企画も進めているという。FOXが裏方として支えるサービスになるが、店舗でケースを注文、受取ができるようになる予定だ。

 CASEPLAYの事業はシステムや工場などに先行投資していて現状は赤字の段階だが、早期黒字化のタイミングを図っている。NFTの話も出ているそうだ。

 ケース以外の製品にも取り組んでおり、取り扱うスマホ関連アクセサリーの種類が増えている。例えばアートパネル型のBluetoothスピーカー。薄く、軽く、絵画のように壁掛けで使用できるスピーカーで、こちらもオンデマンドで販売している。小型タイプも予定していて、ケースと同じデザインでBluetoothスピーカーも選べるというコンセプトで展開していくという。

CASEPLAY アーティスト作品をモチーフにした絵画のようなBluetoothスピーカーも扱っている

 海外展開や製品の多様化を進めているが、原点は「今まで選べなかった人たちに選ぶ権利を持っていただいて、欲しかったものを探していただいて、使っていただけること」(五十畑氏)だという。CASEPLAYやFOXが欲しいものが見つからなかったユーザーの救世主となってくれることを期待したい。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年