“ポスト中国”のあの国でXiaomiスマホが不振のワケ 販売戦略の見直しが急務山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)

» 2023年02月22日 06時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
前のページへ 1|2       

中国とインド市場に頼り切った戦略では市場の変化に耐えられず

 Canalysの2022年通年のスマートフォン出荷台数シェアを改めて見ると、1位Samsungは22%(前年は20%)、2位Appleが19%(同17%)と両社は前年から2%伸ばしている。一方、3位のXiaomiは13%(同14%)とマイナス1%となった。

 Xiaomiは2021年第2四半期に前年比83%の急成長を見せ、Appleを抜いて初めてシェア2位に躍り出た。だが、例年第2四半期はAppleが不調の時期であり、しかもその後はiPhoneラインアップを整理統合して着々と出荷台数を高めている。Appleは毎年新製品が登場した後の第4四半期だけ勢いが強く、それ以外の四半期は出荷台数を大きく落としていた。しかし2022年を見ると第1、第2、第3四半期の出荷台数は前年を大きく上回っており、Xiaomiとの差を大きく広げている。

Xiaomi グローバル市場の四半期出荷台数。Appleはもはや通年で高い出荷台数を誇る

 2021年8月、Xiaomiの雷軍CEOは向こう3年でスマートフォンシェア1位を目指すと高々に宣言した。しかし世界1位〜2位の中国とインド市場に頼り切った販売構造では市場の急激な変化に耐えられないだろう。一時期、HuaweiがAppleを抜きスマートフォン2位の座を確固たるものにしていたのは、中国以外、先進国も含めたグローバル市場全体で出荷台数を伸ばしたからだ。

 幸いなことに、Xiaomiにはライカコラボのカメラフォンや、Redmiシリーズのハイスペックなゲーミングモデルなど高性能・高価格モデルも有している。Xiaomiが世界1位を目指すのであれば、インドでは高価格帯モデルの積極的な展開を進め、グローバルでも中国市場と同時にフラグシップモデル展開を進めるといった販売戦略の見直しが必要になるだろう。

 一方、realmeもGTシリーズなどハイエンドモデルのインド展開を本格化させたいところ。realmeはさらに価格を抑えた「narzo」ブランドのスマートフォンやスマートウォッチを展開しているが、その見直しも必要かもしれない。インド市場での成長が各中国メーカーの業績を大きく左右する状況は、まだしばらく続くことになるだろう。

Xiaomi 低価格モデル強化で生まれたrealmeのサブブランド「narzo」
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月22日 更新
  1. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  2. Apple値上げ後も「2年実質24円」は消えず 4キャリアの「iPhone 17/17e」価格まとめ【7月21日版】 (2026年07月21日)
  3. なぜ「060」携帯番号は18カ月あっても延期になったのか? それでも「慌てる必要はない」現状 (2026年07月20日)
  4. ドコモの「arrows Alpha」、残価変更と割引終了で2年33円→5万9180円に (2026年07月21日)
  5. 専用充電器はもう不要? 中韓スマホから国内勢まで巻き込む「USB PPS」急速充電の新常識 (2026年07月14日)
  6. 次期マイナンバーカードは2029年度中に提供へ、マイナポータルの機能拡張も 重点計画を公表 (2026年07月21日)
  7. 「Pixel 11」は何が変わる? メモリ減少で100ドル前後の値上げも? 出そろったうわさを整理する (2026年07月19日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. ショップとAIで差別化を図る「ドコモの銀行」――住信SBIネット銀行ユーザーからは戸惑いも (2026年07月19日)
  10. 携帯番号に「060」が採用されるワケ 「電話番号とは何か」を歴史とともに振り返る (2024年10月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー