Qualcomm、XRプラットフォーム「Snapdragon Spaces」でKDDIやNTTコノキューと協業 XiaomiやOPPOの対応製品もMWC Barcelona 2023

» 2023年03月01日 15時25分 公開
[石井徹ITmedia]

 米Qualcommと国内外の携帯キャリア7社は「MWC Barcelona 2023」において、XR開発プラットフォーム「Snapdragon Spaces」の製品開発において協業すると発表した。

 Snapdragon Spacesは、QualcommのXR開発プラットフォームで、メタバース空間を表示するVRディスプレイや、現実空間に重ねて案内を表示するARグラスなどの開発が進められている。

 協業を発表した7社はKDDI、NTT コノキュー(NTT QONOQ、NTTドコモの子会社)、中国移動、Deutsche Telekom、T-Mobile、Telefonica、Vodafone。

Snapdragon Spaces Snapdragon Spaces

 このうちKDDIとは、複数年に渡る提携が発表されている。両社は日本におけるXRのユースケース拡大と、開発者プログラムの展開において協力するとしている。

 KDDIの上月勝博氏(事業創造本部 XR推進部長)は、Qualcommの発表に寄せたコメントで「XRの活用は新たな顧客体験を提供し、通信キャリアの本業であるデータ通信を増加させるため、非常に大きな期待を寄せているが、デバイスごとに開発環境が異なるため、開発規模の拡大が困難と認識している。この課題を解決するため、Snapdragon Spacesを支援している」と言及した。

 また、KDDIは具体的な取り組みとして、スマートグラスを活用して展示作品を解説する「au SMARTGLASSES ビジュアルガイド」への移植を進めていることを明らかにしている。

 NTTコノキューからは取締役の岩村幹生氏が「NTTコノキューは2023年10月にXRビジネスを推進するために設立された会社。XRデバイスは当社の価値提案の基盤となるものであり、この新しいフロンティアにおいてQualcommとSnapdragon Spacesと協力できることをうれしく思う」というコメントを寄せている。

XiaomiやOPPOがXRデバイスを投入

 Qualcommの発表では、Snapdragon Spaces対応のXRデバイスを投入するOEMメーカーについても言及している。

 XiaomiはMWC 2023にあわせて、「Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Edition」を発表している。 126gという軽量設計のARグラスで、プロセッサとしてSnapdragon XR2 Gen 1を搭載。Xiaomi独自の低遅延通信技術により、有線接続並みの低遅延で利用できるとしている。

Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Edition Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Edition

 また、OPPOはSnapdragon 8 Gen 2を搭載するOnePusブランドのスマートフォン「OnePlus 11 5G」と併用して、新たな頭部装着型AR体験を実現するMRデバイスを投入する計画があるとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年