シャープが創業111周年イベント 生成AIを“しゃべる家電”に搭載へ(2/2 ページ)

» 2023年04月18日 12時30分 公開
[石井徹ITmedia]
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シャープペンシルからロボホンまで 世界初・日本初の製品展示も

 シャープは1912年、早川徳次が金属加工業として創業し、繰出鉛筆「エバー・レディ・シャープ・ペンシル」を実用化。電子レンジや液晶テレビ、ソーラーパネルなど、世界初・日本初となる製品を数多く投入してきた歴史を持つ。2010年代に経営難に陥り、2016年に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入った。

SHARP シャープの呉柏勲(ロバート・ウー)社長兼CEO

 鴻海による買収後も、創設者が定めた「誠意と創意」という経営信条の元に製品の開発を続けてきた。呉社長によると「鴻海は大株主としての立場からシャープの経営に関わっている。製造などのリソースの相互活用では協力しているが、シャープの経営の自主性を維持している」という。

 創業111周年記念イベントでは、シャープの歴史を象徴する、代表的な製品も展示されていた。奈良県天理市のシャープミュージアムが所蔵する展示品や、シャープ本社に保管されている製品を集めたものという。11月11日のイベントで展示されるかは未定としている。

SHARP 「111周年記念式典」の会場には、シャープが製造した歴史的製品が並んだ
SHARP 1912年発売の「徳尾錠」、穴なしで締められるベルトバックルで、早川徳次氏が創業するきっかけとなった製品だ
SHARP シャープの社名の由来となったヒット商品「シャープペンシル(早川式繰出鉛筆)」。正式名称は「エバー・レディ・シャープ・ペンシル」で1915年発売。早川氏が創作したペンの中には、ハサミと一体化したようなユニークな形状も
SHARP 国産ラジオ受信機の1号機。関東大震災後の1925年に移った早川氏らが組み立てたもの
SHARP 1952年に発売された国産第1号テレビ
SHARP 1960年発売の太陽電池付きトランジスタラジオと、1963年発売の太陽電池モジュール
SHARP 1962年発売、量産製品としては日本初となる電子レンジ。1966年には国産初となるターンテーブル搭載の電子レンジも発売している
SHARP 1964年発売、世界初のオールトランジスタ・ダイオード電子式卓上計算機。フルキー式で最大10桁の入力が可能
SHARP 1969年発売の世界初となるMOS-LSI採用の小型電卓(右)と、1973年発売の液晶表示電卓
SHARP ワープロ専用機「書院」は1979年に初代製品が発売、2003年に製造を終了した
SHARP カメラ付き携帯電話の元祖「J-SH04」、2000年にJ-PHONEから発売された。カメラの画素数は11万画素。レンズの横にミラーを搭載し、自分撮りもできた
SHARP 現代のシャープを象徴する製品「ロボホン」の模型
SHARP テレビ放送開始直後の「街頭テレビ」を模した展示。液晶ディスプレイ上に、テレビの額縁をトリックアートのように表示している
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