日本通信の福田尚久社長が、11月10日に発表した「合理的30GBプラン」について、Xで「本日発表した合理的30GBプランが安すぎると多くの方からコメントいただいていますが、うちが安すぎるのではなく、キャリアが高すぎるだけです」とコメントした。
日本通信SIMの合理的30GBプランでは、月額2178円(税込み、以下同)で30GBのデータ通信と国内通話5分かけ放題を利用できる。厳密に言うと新プランではなく、現在提供している「合理的20GBプラン」を改訂したもの。11月27日から料金据え置きでデータ容量を10GB増量して30GBとする。
このプランについてXでは「コスパ最強すぎ」「日本通信、まじか! これで利益が出ているのだからすごい」「こういうプランが当たり前になっていくのだとしたらすごいこと」など、多くの反響が挙がっている。福田氏の投稿は、こうした声を受けてのもの。
月額2178円で30GBというデータ容量は、1GBあたり72.6円。競合サービスと比べると、例えばドコモの「ahamo」は月額2970円で20GB+5分かけ放題付きなので、ギガ単価は148.5円で日本通信の約2倍高い。楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は20GBまでは月額2178円で、日本通信の改訂前の合理的20GBプランと同額のギガ単価108.9円。ただしこちらはかけ放題はオプションサービスとなる。
MVNOサービスだと、IIJmioが月額2000円で20GB(ギガ単価100円)、mineoが月額2178円で20GB(ギガ単価108.9円)のプランを提供している。30GBだと、LIBMOが月額2728円で30GB(ギガ単価90.9円)、イオンモバイルが月額3058円で30GB(ギガ単価101.9円)のプランを提供している。いずれもかけ放題はオプションだ。通信サービスとしてはこれらのプランも十分安いのだが、日本通信が“安すぎる”といえる。
一方、福田氏はXの投稿で「うちは適正、合理的な価格でご提供し、適正な利益をいただいております。通信品質もMVNOとしてはトップ」と続けており、赤字覚悟で事実上の値下げをしたわけではないことが分かる。
日本通信は、ニュースリリースで「データ通信をさらに多くご利用になられる方は、どうぞ携帯キャリアの大容量プランをお使いください」と述べており、中容量帯のプランでは絶対的な自信があることをうかがわせている。大手キャリアのオンライン/サブブランドやMVNOの中容量帯は20GBが主流だが、それよりも「もう少しデータを使いたい」という人に、合理的30GBプランは有力な選択肢になりそうだ。
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