米Beeperは12月8日(現地時間)、4日にGoogle Playストアで公開したチャットアプリ「Beeper Mini」で送受信が機能しないという報告について調査中だと公式Xアカウトでポストした。月額1.99ドル(日本では月額300円)のサブスクリプション制だが、インストール後1週間は無料だ。
Beeper Miniは、Android端末からApple IDなしでiPhoneのiMessageのチャットに参加できるというアプリ。メッセージはiMessageと同様にエンドツーエンドで暗号化(E2EE)されており、フキダシはiPhoneからのメッセージと同様に青く表示される。
こうした機能を搭載できたのは、iMessageプロトコルのリバースエンジニアリングに成功したからだと同社は説明していた。大まかに言うと、iMessageに接続されている端末がAppleの純正品かどうかチェックするシステムの回避を可能にすることで実現したという。
Beeperのエリック・ミギコフスキーCEOは問題発生後、米TechCrunchの「AppleがBeeper Miniからのアクセスを遮断する方法を見つけたのではないか?」という質問に対し、「すべてのデータがそう示している」と答えた。
本稿執筆現在も、復旧したという発表はまだない。
ミギコフスキー氏は自身のXアカウントで「シートベルトを締めよう。これはワイルドなドライブになりそうだ」とポストしており、復旧に取り組んでいるようだ。
同氏はTechCrunchに対し、もしAppleがBeeper Miniを遮断したのだとしたら、最大の疑問は、Appleが常に表明しているようにユーザーのプライバシーとセキュリティを気にかけているなら、ユーザーが暗号化されたメッセージを送信できるようにするサービスをなぜ停止するのか、ということだと語った。AppleはRCSをサポートすると発表したことで、現在のSMSが安全ではないと認めていることも同氏は指摘した。
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