主にWebサービスとして利用できる「ChatGPT」は、基本的に無料で使える。一方で、生成される文章の精度を上げたり、一部の新機能を使った応用的な運用を視野に入れる場合には、2023年2月から提供されている有料プラン「ChatGPT Plus」を契約する必要が出てくる。
本稿では、「ChatGPTの有料プランはいくらくらいで使えるのか」「契約すると具体的にどのようなメリットがあるのか」「プランをアップグレードするために、どこを操作すれば良いのか」──といった情報をまとめた。ChatGPT Plusの契約を検討する際、参考にしてもらえれば幸いだ。
ChatGPT Plusは、月額20米ドルで利用できるサービスだ。仮に1ドル=142.56円として計算するなら、約2851.10円──レートによって変動することは無視しつつ、単純に12倍してみると3万4212円となる。年間だと3万5000円弱くらいはかかることを意味する。
これを安いと感じるか、高いと感じるかは、ChatGPT Plusのメリットを生かし、目的の活動において、どのくらい生産性を向上させられるかによって変わってくるだろう。
ちなみに、2023年8月には商用利用に適した「ChatGPT Enterprise」の提供も開始されている。本稿ではこちらの詳細は割愛するが、もし企業で利用したいという想定の場合には、後述する「ChatGPT Plus」の特徴を一通り把握したうえで、ChatGPT Enterpriseについても調べてみて欲しい。
では、ChatGPT Plusにアップグレードすると、どのようなメリットが生まれるのか。これには主に3つのポイント──「より快適に使える」ことや「さまざまな新機能を使える」こと、そして「サポートを優先的に利用できること」があるとされている。
1つ目の「より快適に使える」を具体化すると、(1)「アクセスのピーク時でもChatGPTに比較的アクセスしやすい状態で使え、応答時間も短縮される」(2)「無料版で使われている大規模言語モデル(GPT-3.5)よりも高性能なバージョン(GPT-4 Turbo)を利用できる」──という2点がカギとなる。なお、学習に使われたデータの時期も有料版では2023年4月までをカバーしている。つまり、無料版のChatGPTと同じような使い方をしているだけでも、より良い体験が実現されやすいというわけだ。
一方、応用的な運用を想定する場合には、2つ目の「さまざまな新機能を使える」の方が重要になる。例えば、画像生成のAIモデルである「DALL・E 3」を使った画像生成機能などを利用するには、ChatGPT Plusの契約が必要だ。また、Web上の情報にアクセスしたり、プラグインなどを利用してデータ分析をしたり、ChatGPT上でPythonのコードを実行したり──といった用途を拡大するうえでも、ChatGPT Plusの購読が欠かせない。
そして、3つ目の「サポートを優先的に利用できること」については文字通りだ。一応補足しておくと、無料版のChatGPTに対しても、一応チャットbotや、メールアドレスによる問い合わせ(英語)などのサポート体制は用意されている。一方で、「ChatGPT Plus」では、そのサポートが優先的に受けられるとされている。
もし「ChatGPT Plus」にアップグレードしたい場合には、日本版の画面だと、左下に表示される「Upgrade Plan」の部分をクリックしよう。画面中央に無料版と有料版の違いについて記されたポップアップウィンドウが表示されるので、続けて「Upgrade to Plus」を選択。次画面で決済情報を入力し、申込を進めれば良い。
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