今回の発表から、子どもからその保護者まで、家族をまるっと楽天モバイルに取り込みたい、という意図も読み取れる。ポイントはやはりお得感。繰り返しになるが、最強こどもプログラムと最強家族プログラムの併用で、子どものデータ利用量を3GB以内に収めることさえできれば月額実質528円で済む。保護者の中には出費を抑えたいとの理由から、「子どものスマホ利用を制限したい」と考える人もいるだろうが、中村氏は「現状、3GBを上限に利用を止める機能はない」としつつも、「今後の課題」との認識を示した。
楽天モバイルは、青春プログラムを先んじて提供したことで、「子どものデータ利用量、ユーザーの声が分かった他、市場調査を行った結果、データは使わないので、安くしてほしい、という声が寄せられた」(同氏)としている。最強こどもプログラムは、その要望に応えられるという。
割引の対象が12歳以下となっている理由については、利用者が小学生かどうかという点が肝になっているようだ。同氏によると、「中学1年生になる12〜13歳、高校1年生になる15〜16歳では、データ利用量が上がっていく傾向にある」ことから、「今回の最強子どもプログラムでは12歳、小学生をターゲットとした」という。
また、18歳未満のユーザーは月額330円の「あんしんコントロール by i-フィルター」の契約が必要となっている。「青少年インターネット環境整備法という法律で、18歳未満の人によるフィルタリングサービスの利用が義務付けられている」ためだが、「保護者(親権者)から不要であるという申し出があれば」、オプションを外すことができる。
なお、「子どもに安心してスマホを利用してほしい」という需要に、楽天モバイルが応えるためにはSIM/eSIMの再発行方法の見直しも迫られるはずだ。楽天モバイルのeSIMについては、不正に利用される事案が発覚。ITmedia Mobileがこの件を報じたところ、不安の声が多く見られた。
広報は「現時点で、eSIM再発行時の本人様確認にeKYCは導入していないが、楽天モバイルに登録されたメールアドレスにワンタイムパスワードを送信する二段階認証を採用している」とした上で、「不正なWebサイト(フィッシングサイト)などを通じて、第三者が利用者の楽天IDとパスワードを不正に入手した場合に備えて、昨今eSIM再発行手続きを行った人に対しては、楽天モバイルから確認の連絡をする場合や、eSIMの再発行を保留する場合がある」としている他、「新たな対策の導入を検討している」と明かした。
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