では、Threadsはどのようなことを重点的に捉え、アップデートを重ねてきたのだろうか。山谷氏はThreadsにおける主な注力事項について、次の3点を挙げる。
1つ目のタイムリーな情報発信について、山谷氏はアプリだけでなくWebからもアクセスできることを関連づけて解説する。スマートフォン向けのアプリは1つの画面をスクロールするのに対し、Webでは横いっぱいに広がるPCなどのディスプレイを生かし、複数のタイムラインを1画面で表示できるようにした。
スポーツのスコアをリアルタイムに表示できるのも特徴だという。2024年7月にはNBAに加え、MLBの試合スコアも確認できるようになった。
2つ目のフレンドリーな場所の提供について、山谷氏は会話を促進することを目的に開発された「GIFやアンケート」を挙げる。活字だけでは表しづらい表現はGIFを使い、投稿主がアンケートを通じて読み手の考えを知るきっかけになる。
リプライできるユーザー(自らの投稿に返信できる人)の制限などの機能も、安心して利用できるThreadsのよさだろう。山谷氏は「この点はMetaが特に注力している機能の1つ」だとアピールする。
Instagramにも同様の機能はあるが、Threadsでも一般的に不適切とされる言葉を含む投稿を非表示にしたり、指定したキーワードを含む投稿やコメントを非表示にしたりできる。山谷氏はThreadsユーザーに対し、「ぜひこの機能を利用してほしい」と呼びかけた。
3つ目のクリエイターへの価値提供については、「Mastodon」など他のサービスとも連携する「フェディバース」に対応したことが挙がる。
フェディバースはフェデレーション(連合)とユニバース(宇宙)を組み合わせた造語だ。日頃、聞きなれない言葉だが、Threadsと他のサービスが相互連携することで、各サービスのユーザーが垣根を超えてつながりやすくなる――そんなイメージだ。
Threadsは今後も、誰もが安心して情報を発信できる場として、アップデートを重ねる予定だという。山谷氏は「アルゴリズムの改善や、さまざまな機能の開発、実装、誹謗(ひぼう)中傷をはじめとする望まないコミュニケーションを防ぐ機能を通して、利用者自身が自分の考えやアイデアを気軽にシェアできる場を目指す」とした。
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