楽天モバイル5周年 今後の値上げやプラン改定は否定、“お試し割”は「検討していきたい」

» 2025年02月14日 17時44分 公開
[田中聡ITmedia]
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 楽天モバイルが2020年4月のサービスインから、間もなく5周年を迎える。そんな2025年の春商戦では、若年層向けの「春の応援」キャンペーンを実施し、最大1万4000ポイントを還元する。これにより、Rakuten最強プランの3GBまでが実質1年間無料になる。

楽天モバイル 5歳〜18歳の新規ユーザーに最大1万4000ポイントを還元する学生応援キャンペーン
楽天モバイル 19〜25歳の乗り換えユーザーに最大1万4000ポイントを還元する新生活応援キャンペーン

紹介キャンペーンで60万人以上が楽天モバイルを紹介

 楽天モバイルの契約者は2024年末に830万を突破し、「さらに成長を続けている」と代表取締役 共同CEOの鈴木和洋氏は言う。同氏によると、成長の大きなドライバーになっているのが紹介キャンペーンだという。

楽天モバイル 紹介キャンペーンで紹介したユーザーは60万人を突破した

 紹介キャンペーンでは、楽天モバイルを紹介すると1人につき1万ポイントを、紹介された側には最大1万3000ポイントを還元する。このキャンペーンで楽天モバイルを紹介した人数は60万人を突破しており、紹介された人は20代以下が44%と多い。「特に若年層の間で、キャンペーンの輪が広がっていることを実感している」と鈴木氏は手応えを話す。

【訂正:2025年2月15日16時55分 初出時、紹介キャンペーンで紹介されたユーザーを60万人としていましたが、正しくは紹介したユーザーが60万人です。おわびして訂正いたします。】

 さらに、楽天モバイルでは「最強家族プログラム」「最強青春プログラム」「最強こどもプログラム」といった施策を2024年から実施しており、これらが功を奏し「若年層を中心に、乗り換えが加速している」(鈴木氏)という。20〜30代は、人口あたりの加入率が10%近くまで伸びており、若年層の伸びが契約増に貢献している。

楽天モバイル 最強青春プログラムや最強家族プログラムが功を奏し、20〜30代の若年層の加入が増加している

 楽天モバイルが実施したユーザーアンケートでは、約9割が「乗り換えてよかった」と回答し、約8割が契約当初よりも通信品質の改善を実感しているという結果になった。総合満足度については、「やや満足している」「満足している」「とても満足している」を合わせて、約8割が満足している旨の回答だった。

楽天モバイル 楽天モバイルの総合満足度が約8割というアンケート結果も出た

「楽天エコシステムユーザーは楽天モバイルが永年無料」を訴求

 鈴木氏は「さらに多くのお客さまに知っていただきたい新事実」として、「楽天エコシステムユーザーは楽天モバイルが永年無料」とアピールする。といってもこれはキャンペーンや特典の類いではなく、楽天ペイや楽天市場など、楽天の各種サービスの利用でたまったポイントを楽天モバイルの支払いに充当できることを意味するので、特段新しいものではない。

楽天モバイル
楽天モバイル 楽天の各種サービスで還元されたポイントを楽天モバイルに充当すると、お得に通信サービスを利用できる

 楽天モバイルユーザーなら、楽天市場でのSPU倍率が+4倍になる特典はあるが、他キャリアでも、決済サービスやクレジットカードなどでポイントがたまる仕組みや、ポイント還元率が上がりやすいポイ活プランも実施している。ただ、楽天モバイルは素の料金が安く、3GBまで1078円、無制限の3278円に相当するポイントがたまりやすいといえる。

いたずらに価格破壊はしていない 電気代削減の工夫も

 その料金について、物価高が続いており、2020年と比較して食料、光熱・水道、日用品などの料金は上昇しているが、通信費については、楽天モバイルの影響もあって大幅に下落している。鈴木氏は「官製値下げのような言い方をされているが、5年間で通信業界は適正な競争が起きた。健全な競争によって価格が下がり、経済合理性のある結果だと思っている」と振り返る。

楽天モバイル 2020年から通信費が例外的に下落しており、楽天モバイルの影響が大きいことが分かる

 それでも物価高はキャリアの設備投資にも影響を与えそうだが、鈴木氏によると、現時点では値上げは考えていないという。「いたずらに価格破壊をしようとしているわけではなく、適切な利益を乗せて販売している。採算を度外視して低価格を提供しているわけではない」と鈴木氏。電気代の値上げについては、「AIを使い、電気料金をシミュレーションしたり、使っていない機器をスリープ状態にして電気代を削減したり工夫している。20%の削減はできると考えている」とする。

プラン改定は否定 「無制限プランは他社にない最大の強み」

 一方、他社の動向を見ると、大手キャリアを中心に、2000円台後半で30GB程度のデータ容量を使えるプランが、2024年後半から増えつつある。Rakuten最強プランの月額3278円でデータ使い放題は確かに大きな魅力だが、無制限の1つ前が月額2178円で20GBまで。20GBを超えると3278円になるため、毎月のデータ利用が20〜30GBの人にとっては見劣りする場合もある。

 鈴木氏はプラン変更の可能性について「無制限プランは、他社にない最大の強みなので、そういったところを含めて、プラン料金の変更は検討していない。ワンプランで頑張っていきたい」と述べる。20GBのラインを30GBに上げることはあり得るが、モバイル事業の黒字化を目指す同社としては、無制限が安いのだからそこまで使ってもらい、少しでもARPUを上げたいという思惑もありそうだ。

 2024年12月26日から、電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドラインが改正され、通信キャリアは、新規ユーザーの通信料金を最大6カ月間、2万2000円まで割り引ける「お試し割」の提供が可能になった。楽天モバイルは、現時点でお試し割の導入は発表していないが、2月14日から提供する春の応援キャンペーンがお試し割に相当するのかについて、鈴木氏は「今回のキャンペーンが、お試し割を上回る内容になっていると思う」と答え、別のキャンペーンであることを示した。お試し割については「引き続き、検討はしていきたいと思っている」とした。

楽天モバイル 中央が鈴木CEO。この春商戦は若年層向けの(3GBまで)実質1年間無料をうたうキャンペーンを訴求する

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