スコープリーがポケモンGOを手に入れたかった理由 「私たちの目標は、何かを変えることではない」(2/2 ページ)

» 2025年06月06日 06時00分 公開
[田中聡,ITmedia]
前のページへ 1|2       

ゲームを強化するための支援に徹する IPホルダーとの関係強化も

 では、スコープリーによる買収は、Nianticのゲームにとって、どんなメリットをもたらすのだろうか。分かりやすいところでいえば、スコープリーが持つ潤沢な資金力だ。

 ウォルター氏は「追加のリソースを提供して、プレイヤーのために、良いものを提供できるようお手伝いをしたい。私たちのビジネスは、プレイヤーに何日も何週間も、ずっとゲームに戻ってきてもらうこと。これは素晴らしいプレイ体験を提供することで実現できる」と話す。繰り返しになるが、スコープリー自らがゲームの方針に口を出すのではなく、ゲームを強化するための支援に徹するという関係になりそうだ。

 日本市場で達成したいKPI(目標)については、ポケモンGO、ピクミンブルーム、モンスターハンターNowのユーザーを拡大することだとハビエル氏は言う。また、開発チームの拡大も目標に掲げている。

 「日本市場には、世界有数のタレントがいる。今後もスタジオに投資を続けて、チームを拡大していきたい。IPホルダーとの関係も深め、向こう3年、パートナーシップを拡大していきたい」(ハビエル氏)

スコープリー ポケモン社を初めとしたIPホルダーとの提携も深めていくという

位置情報ゲームと熱狂的なコミュニティーに価値あり

 スコープリーが買収した3タイトルは、いずれも位置情報を活用したゲーム。こうしたゲームを手に入れたことについて、ウォルター氏は「そのカテゴリーをリードしている会社と仕事ができることに喜びを感じている」と率直に語る。位置情報ゲームは外に出て遊ぶものなので、運動をしたり、似たような趣味を持ってつながったりすることにつながる。そうした副次的な効果もウォルター氏は高く評価する。

 「こういうカテゴリーに入ろうとして失敗した会社も多い。世界のトップのチームと仕事ができるので、どんな体験を提供できるのかを楽しみにしている。体験を改善、拡大していきたい」(ウォルター氏)

 ウォルター氏はコミュニティーが盛り上がっていることにも関心を示し、「そういう意味では10年単位で考えられる」と評価する。スコープリー自身も、ゲームを通じて意義のあるコミュニティーを形成することをミッションに掲げており、ユーザーとの接点を持つことを重んじている。これはまさに、ポケモンGOを始めとするNianticのゲームとも通じる理念であり、スコープリーが共感した部分でもある。

スコープリー Pokemon GO Fest 2025での様子。スコープリーはコミュニティーを強化するためのサポートもするという

 なお、現在のところ、Nianticの現チームと一緒に新しいゲームを開発する計画はないという。

 「(新しいゲームを)並行して開発する可能性はあるし、日本のスタジオが今後、出してくるアイデアによって変わる可能性はある。ゲーム開発はチームがけん引するプロセスなので、スタジオと協力しながら考えていきたい。可能性はオープンに考えている」

 このハビエル氏の言葉からも、新しい取り組みをするにしても、現在の開発チームが主体的に動けることを前提にしていることが分かる。

 ちなみに、ウォルター氏、ハビエル氏、ティム氏は、Pokemon GO Fest 2025:大阪にも参加したそうだ。多数のトレーナーが集まってゲームを楽しむ様子を目の当たりにしたことで、位置情報ゲーム、ひいてはポケモンGOというゲームの大きな可能性を感じたことだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  3. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  4. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  5. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  6. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  7. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  8. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  9. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  10. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー