FCNTが6月17日、スマートフォンarrowsシリーズの最新モデル「arrows Alpha」を発表。2025年夏にNTTドコモが「arrows Alpha F-51F」として発売し、オープンマーケット向けにも発売する。オープンマーケット向けモデルの価格は8万円台(税込み)を予定している。
arrows Alphaは、プロセッサ、ディスプレイ、カメラ、バッテリーなどのスペックを底上げした最上位モデル。新AI機能も搭載し、arrowsらしい頑丈なボディーも特徴とする。カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色を用意する。
プロセッサには、MediaTekの「Dimensity 8350 Extreme」を採用している。ストレージは、arrowsでは最大容量となる512GBを内蔵し、最大2TBのmicroSDも利用できる。メインメモリは12GBを備えており、仮想メモリとして12GBを拡張できる。
ディスプレイは6.44型のSuper HD(1200×2670ピクセル)有機ELを搭載し、最大144Hzのリフレッシュレートを確保している。ブルーライトを軽減して目の負担を抑える「Eyecare」にも対応している。
本体の耐久性の高さにもこだわった。米国国防総省の調達基準であるMIL規格23項目に準拠して、1.5メートルの高さからコンクリートに落下させても画面が割れにくい構造としている。IP6Xの防塵(じん)と、IPX6/8/9の防水性能もサポートしている他、ハンドソープを用いた丸洗い、アルコール除菌での消毒やウイルス除去も可能だ。
アウトカメラには約5030万画素の広角と、約4990万画素の超広角という2つのレンズを搭載している。広角カメラには、1/1.56型のソニー製センサー「LYTIA・LYT-700C」を採用しており、光学式手ブレ補正にも対応している。インカメラは約4990万画素だ。
AI機能も取り入れ、人物や物の背景を自然にぼかす「AI背景ぼかし」、グループ撮影で目を閉じた人がいても目を開いた写真に合成する「グループショット」を用意。AIがシーンを解析して最適な画質で撮影したり、ズーム後の画質を補正したりもできる。デジタルズームは最大10倍まで行える。
5000mAhのバッテリーを内蔵しており、FCNTの試算では、動画やSNS、ゲームなどを1日10時間利用したとしても、2日間バッテリーが持つという。この試算の条件は、動画視聴200分、音楽ストリーミング150分、SNS閲覧160分、ゲームプレイ90分となっており、環境や利用状況によってバッテリーの持ちは異なる。また、付属の90W充電器を使用することで、1%から100%まで約35分で充電できる超急速充電にも対応している。
バッテリーの劣化を抑える充電制御技術も取り入れており、5年後でも初期容量の80%を維持するという。加えて、バッテリーに負荷をかけず、本体へ直接給電できる「ダイレクト給電」にも対応している。
AI機能も強化した。GoogleのAIアシスタント「Gemini」に加え、arrowsの最適な設定をアシストしてくれる「arrows AI」も搭載している。例えば、海外旅行に行く際に「海外でこのまま使うにはどうすればいい?」と尋ねると、海外で必要なデータローミングの設定方法について教えてくれる。「プロのような写真を撮りたい」と伝えると、ポートレートモードでカメラが起動する。この他、名前が分からない設定や、気付きにくい機能も教えてくれるという。
arrows AIは今後のアップデートによってさらに進化させていく。2025年秋冬をめどに、スマートフォンが受信したLINEなどの通知をAIが要約して伝えてくれるようになる。さらに、AIが文字や写真から、オリジナルの画像や壁紙を作成する機能も追加される予定だ。
任意の機能をワンタッチで呼び出せるショートカットとして「アクションキー」を側面に備えている。このキーには最大3つの機能を割り当てることができ、初期状態はGeminiが設定されている。これをarrows AIに設定することもできる。
arrows We2やarrows We2 Plusでもおなじみ、センサーに指を当てるだけで自律神経のレベルを測定できる機能も備えており、結果に応じた健康のアドバイスを受けられる。
OSはAndroid 15をプリインストールしており、最大3回のOSバージョンアップと5年間のソフトウェアアップデートを保証する。
本体サイズは約72(幅)×156(高さ)×8.8(奥行き)mm、重量は約188g。
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