Galaxy AIの機能は、One UI 8によってさらに使いやすくなったという。例えば、Webブラウザでどのスニーカーを買うか迷っているとき、自分のランニングの実力に合った最適なシューズを選びたいと思ったとする。その際、サムスンのデバイスで日頃記録しているランニングのデータをAIに提示し、その情報をもとに最適な一足を提案してもらう――という使い方が可能になった。
サイドキーを長押しするとAIアシスタント「Gemini」が起動する。「右側の画面は最新のランニング記録なんだけど、自分のペース記録を参考にして、左側のシューズの中から自分の実力に合った商品を2つお勧めして」と指示すると、AIが次のように応答する。
「ランニングの記録を参考にシューズを選びたいということですね。左側のシューズは『オン クラウドストラトス 3』と『オン クラウドフライヤー』ですね。クラウドストラトス 3はクッション性と反発性のバランスが良く、長距離ランやマラソンに適しています。一方、クラウドフライヤーは軽量でクッション性が高く、スピードも求めるランナーに向いています。あなたの記録を見ると、1kmあたり7分19秒のペースで3.5kmを走っているので、クラウドストラトス 3の方がより合っているかもしれません。もう一足としては、トレーニングや短い距離のレースにぴったりなクラウドフライヤーをお勧めします」
さらに、「教えてくれた内容をSamsung Notesアプリに保存して」と指示すれば、AIが「はい、おすすめのランニングシューズについての情報をSamsung Notesに保存しました」と返答する。
つまり、AIが現在表示中の画面を認識し、そこから情報を読み取ってユーザーに最適な提案を行えるようになったことに加え、GeminiとSamsung Notesアプリがシームレスに連携することで、アプリをまたいだ指示でもスムーズに操作できるようになった。
実際にAIから提案されたシューズについて、もう少し詳しく知りたいと思ったとき、参照するWebサイトが全て英語で、情報量も多いというケースは十分に考えられる。そうした場面では、Galaxy AIのWebアシスト機能に加えて、ポップアップ表示や画面分割機能を活用することで、原文と生成された情報を見比べながら、快適に調べものができる。
このように、ただAIに質問して答えを得るだけでなく、「いま目の前にある画面を、まるで誰かと一緒に見ながら会話しているような体験」が、Galaxy Z Fold7では実現している。One UI 8によって最適化されたGalaxy AIの機能と、Z Fold7の大画面が組み合わさることで、ユーザーは自然で心地よい形でAIとやりとりをしながら、日々の困りごとや仕事上の課題などをスムーズに解決できる。
最後に、プロセッサなどのスペックを比較する。
Z Fold7はプロセッサにSnapdragon 8 Elite for Galaxyを搭載し、Z Fold6のSnapdragon 8 Gen3 for Galaxyから性能が向上した。メモリはZ Fold7で12GBと16GBの2種類が用意され、Z Fold6の12GBのみから選択肢が増えた。
無線LAN規格はWi-Fi 6EからWi-Fi 7へアップグレードされ、プリインストールOSもAndroid 14からAndroid 16へ更新された。全体として、Z Fold7は画面サイズの大型化やカメラ性能の向上、軽量化と薄型化が図られている。SIMはどちらもnano/eSIMに対応する。薄型化に伴いnanoSIMスロットが削られることはなかった。
このように、Z Fold7はかつてない薄さと軽さを誇りながらも、新しいヒンジなどの内部構造により、耐久性を担保している。カメラ性能においては、折りたたみスマートフォンでありながら、サムスンの最高峰である2億画素のカメラを搭載し、サムスンはUltra級の撮影体験を提供するとアピールする。
ソフトウェアに関しては、AIの機能とOne UI 8がより密接に連携し、折りたたみスマートフォンに最適化されたことで、Z Foldシリーズの歴代モデル以上に直感的な操作が可能になった。国内ではGalaxyの他にGoogle Pixelも折りたたみスマートフォンを展開しており、残るPixelがどう対抗するのかも今後焦点となりそうだ。
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