全自動iPhoneフィルム貼り機「フィルラボ」が誕生したワケ “2分で貼り付け”の裏側に迫る(2/3 ページ)

» 2025年07月29日 10時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

SNSの投稿が認知拡大の火付け役 全国に設置が徐々に広がる

 フィルラボが一般に広く知られるようになったきっかけは、意外にもXの投稿だったと菊池氏は振り返る。

 「これは全く当社から依頼をしたものではなく、全く別の自動販売機を見るために立ち寄った自動販売機マニアさんが偶然見かけたフィルラボをポストしたところ、想像以上にその投稿が多くの人の目に触れ、当社への問い合わせが増えました」

 この投稿を皮切りに、テレビ番組やWebメディアなど、数々のメディアでフィルラボが紹介される機会が増加。その結果、企業だけでなく、一般の消費者からも問い合わせが殺到したという。

 「企業だけでなく一般のお客さまからも少なからず問い合わせはありました。現在は関東を中心に設置しているため、『名古屋に設置されるのはいつですか』とか『九州はまだですか』といった一般のお客さまからの声もいただいています」

 現在、フィルラボの設置場所の多くはショッピングモール内で、今回取材が行われたのも新宿マルイの地下1階だった。関東を中心に、名古屋や鹿児島を含め、現時点で16箇所に設置が拡大している。菊池氏は今後の展開について「7月からさらに中部地方、名古屋の方でも設置を進め、ようやく川崎の地下街への導入が決まりました」と述べる。

一部の店舗では異なる価格設定を試行

 フィルラボの利用を検討する上で気になるのが、その価格とフィルムの品質だ。フィルラボの料金は一律2980円となっているが、一部の店舗では異なる価格設定を試行していると菊池氏は語る。

 「新宿店では現在、3種類のフィルムを全機種2980円で提供していますが、地方のイオンさんでは、反射防止タイプが2980円、のぞき見防止タイプが2680円、高透明タイプが2480円というように種類によって価格を変えている店舗もあります。もともと2980円で統一していましたが、価格にばらつきを持たせたら売り上げにどのような変動があるのか、試験的に始めたところでした。どのフィルムもほぼ同じ割合で売れていることが分かりました。もしかしたら今後、価格を戻すかもしれません」

【訂正:2025年7月30日17時45分 初出時、のぞき見防止タイプの価格を3680円としていましたが、正しくは2680円です。おわびして訂正いたします。】

filmlabo フィルラボ iPhone 保護フィルム 新宿店では現在、3種類のフィルムを全機種2980円で提供している。設置された機械でも価格一覧を確認できた

 そう聞くと、原価がどれくらいなのか気になるが、菊池氏は具体的な原価については開示できないとしつつも、市場の状況を踏まえた上で、フィルラボの価格を2980円とした意図と優位性について説明する。

 「原価まではお伝えできないのですが、Amazonなどで見ると、今や100円ショップでもフィルムが売られている時代です。安さを求める方は100円ショップで買って自分で貼る方もいますし、家電量販店やネットでは1000〜2000円程度のものが多いようです。ただ、ゴリラガラスのような高品質なものになると、約3000〜4000円するものもありますね」

 「フレームが付属していて簡単に貼り付けられるタイプのフィルムも市場には存在しますが、それらも約3000〜5000円はします。そう考えると、フィルラボの価格は妥当だと考えています。自動販売機という名目で提供している以上、3000円を超えると購入をためらう方もいるかもしれませんので、2980円という価格設定にしました」

 家電量販店やキャリアショップでの貼り付けサービスと比較しても、フィルラボの優位性は際立っているという。

 「家電量販店やキャリアショップでは、フィルム購入に加えて貼り付けサービスを利用すると、結局2000円、3000円のフィルムにプラスで1000円、2000円かかり、最終的に5000円、6000円になってしまうこともあります。フィルラボは、2分で完了するスピード感、3000円を切る価格、そして9Hのガラスフィルムという品質を考慮すると、非常にお求めやすい価格だと考えています」

画面をクリーニングしておく必要はほぼない

 では、フィルムの強度は2980円に見合うのか。フィルムの強度については、「9Hのガラスフィルム」で、市販品の中ではかなりいい部類に入るそうだ。菊池氏は、「10Hやゴリラガラスといったさらにいいものもありますが、普通に使えるフィルムで安っぽくありません。私も半年以上使っていますが、まだ全然傷もなく使えているので、品質としてはまずまずだと思います」と自信を見せる。

 スマートフォンにフィルムを貼る前に、ユーザーが画面を掃除しておく必要はあるのか。手軽さが売りのサービスだけに、ユーザーとしては気になるポイント。この点についても菊池氏に尋ねた。

 「機械の中に洗浄液とクリーニングクロス、あとブラシが入っていて、貼り付ける作業の前に、画面に洗浄液を吹きかけて、ブラシで正しく磨いて、最後にクリーニングクロスで拭き取るという作業があります。本当に指紋でベタベタな状態でも、油でギトギトの状態でも、しっかりときれいにしてから貼ってくれます」

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