カブ&ピースは、利用料金に応じて株がもらえる新しいWi-Fiルーターサービス「KABU&Wi-Fi」の提供を始めた。自宅でも外出先でも使える通信サービスでありながら、支払った利用料に応じて同社の未公開株を取得できる点が特徴となっている。
KABU&Wi-Fiは、ルーターが届いたその日からすぐに使える手軽さを売りにする。工事が必要な光回線とは異なり、設置して電源を入れるだけで通信が始まる仕組みだ。引っ越しや転勤が多い人、単身赴任者、若年層など、居住環境が変わりやすい利用者に向けたサービスとして設計されている。
ルーターは、家庭向けのホームルータータイプと、持ち運びができるモバイルルータータイプの2種類を用意する。月額料金はどちらも4268円となっている。申し込みから最短2日で出荷し、届いたその日からインターネットを利用できる。さらに、通信品質を確認できる「15日間の無料お試しプラン」も設けており、速度や安定性を実際に確かめてから契約できるようにした。
サービス利用者には、Wi-Fiルーターの利用料金に応じて1%分の株引換券を付与する仕組みを導入した。さらに「KABU&プラス」会員は、通常会員の2倍となる2%分の株引換券を受け取ることができる。引換券は、同社の未公開株と交換できるほか、株に交換しない場合はサービスの割引券としても利用できる。
サービスの立ち上げにあたっては、JPIXがUQコミュニケーションズのMVNEとして「WiMAX +5G(5G SA対応)」の卸サービスを通じ、通信基盤の提供と運用を支援している。これにより、全国各地で安定した通信環境のもと「KABU&Wi-Fi」を展開できる体制が整った。高速通信と広いカバレッジを備えたUQコミュニケーションズのネットワークを活用することで、家庭内でも屋外でも快適なデータ通信を実現する。
カブ&ピースは、電気やガス、通信、保険代理店など幅広い分野でサービスを展開し、利用料金に応じて株引換券を付与する仕組み「カブアンド」を運営している。引換券は電子チケットのように機能し、1枚=1円として同社の未公開株に交換できる。
同社は「目指せ、国民総株主」を掲げ、ポイントやマイルといった囲い込み型の仕組みではなく、株式を直接還元することで、利用者を株主として経済圏に迎え入れることを狙う。株式の保有を通じて利用者と企業の成長を共有し、将来的な上場による株価上昇も視野に入れる。
前澤友作社長は、こうした取り組みによって「資本の偏在を是正し、誰もが資本の一部を持てる社会を目指す」としており、個人が自然に株主になる仕組みを社会に広げていく考えを示している。
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