「Xperia 10 VII」レビュー:「即撮りボタン」搭載のカメラや新デザインで“積極的に選べる”完成度に 不満点は?(3/3 ページ)

» 2025年11月09日 11時00分 公開
[石井徹ITmedia]
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バッテリーは実測3時間で40%残る、公称通りの2日持ち

 5000mAhバッテリーは公称通り2日間使用できた。実際の利用データを見ると、2日間で約60%消費し、実際に使った時間は3時間程度で40%残っている。カメラを1時間以上使っても余裕があるのは心強い。

 バッテリー使用の内訳は、カメラが54%(利用時間1時間3分)、YouTubeが13%(40分)、Blueskyが8%(28分)だった。ライトな使用なら確かに2日持ちは達成できる。「いたわり充電」機能で、4年経過してもバッテリーが劣化しにくい。

 充電はUSB Type-C PD-PPS対応で、充電時間は約115分だった。ワイヤレス充電には非対応となっている。

日常使いでもたつきは感じない性能

 プロセッサにはSnapdragon 6 Gen 3(オクタコア、2.4GHz + 1.8GHz)、メモリは8GBを搭載する。Geekbench 6のスコアはシングルコア1010、マルチコア2634だった。Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを備えるGalaxy S24 Ultraと比較すると、シングルコアで半分以下、マルチコアでは3分の1程度の数値になる。

Xperia 10 VII GeekBench9でのシングルコア性能

 3DMark Wild Lifeでは3245点、平均フレームレートは19.43fpsだった。全デバイス中36%の位置で、高負荷なゲームには向かない。ただしテスト中のバッテリー消費は1%(70%→69%)、温度上昇は28度から30度と低く抑えられ、発熱制御は良好だっだ。

Xperia 10 VII 3D MarkのWild Lifeテストの結果

 ただし実際の使用感は、数値ほどの差を感じない。SNSのタイムライン閲覧、ブラウザでの記事読み、ChatGPTとの対話といった日常操作で、もたつきやストレスは感じなかった。アプリの切り替えは上位機種と比べると多少遅いが、本機だけ使っていて気になる程度ではない。

 カメラは即撮りボタンを長押しして1秒以内に起動する。日常操作でもたつきを感じる場面はなく、ミドルレンジとして十分な性能といえる。ストレージは128GBで、microSDXCメモリカードで最大2TBまで拡張できる。

 発売時のOSはAndroid 15で、最大4回のOSバージョンアップと最大6年間のセキュリティアップデート(2031年8月まで)が保証されている。長く使えることを前提とした作りだ。

 なお、ソフトバンク版は日本で最初にVoNR(5Gでの音声通話)に対応していることにも触れたい。現行のVoLTEのように、LTEネットワークへの切り替えが不要になるので、よりスピーディーに通話を開始できる。現状ではVoLTEで支障はないが、長く使う上で4G回線の縮小を考えると、歓迎したい機能といえる。

妥協ではなく、積極的に選べる完成度

 Xperia 10 VIIは、即撮りボタンの搭載により撮影のしやすさが格段に向上した。縦持ちでの操作性、スクリーンショットの撮りやすさは、日常使いで明確なメリットになる。大きくなったカメラセンサーで、ろうそくの炎や夜間の紅葉もしっかり写る。

 全体的なプロポーションのよさ、背面の質感とディスプレイベゼルの均等性、標準域におけるカメラの画質、動作の安定感など、ミドルレンジとしては上出来だ。デザインの満足度も高く、アウトカメラ部のソニーロゴや左側面のXperiaロゴを彫り込みにした細部へのこだわりが、上質さを生んでいる。

 縦長マルチタスクの使いやすさが損なわれたのは惜しいが、妥協の産物ではなく積極的に選べる完成度を持つ。7万4800円という価格で、2日持ちバッテリー、4年長寿命設計、6年間のセキュリティアップデート対応という長く使える作りは魅力的だ。Xperia 10 VIIは、「これでいい」ではなく「これがいい」といえる選択肢になった。

Xperia 10 VII Xperia 10 VIIの主なスペック

(製品協力:ソフトバンク

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