購入したQチケは、以下の方法で使います。
購入者本人はアプリの利用が“必須”です。入場(乗車)/出場(降車)時の二次元コードの提示はもちろんですが、自動改札機のない駅での入場/出場の操作もアプリが必要です(詳しくは後述)。購入者本人の乗車に関する操作は、乗車日当日の午前5時から可能です。そのため、5時以前に出発する列車には利用できません。
一方、同行者は購入者からもらった二次元コードの提示(所持)が必要です。二次元コードの配布は個人単位で「スマホへ転送」「印刷」のどちらかを選べます(全員分を一気に印刷することも可能)。スマホへ転送を選ぶと、スマホで表示する前提のPDFファイルが生成され、任意のメールアプリやメッセージアプリで共有できます。印刷を選ぶと、印刷する前提のPDFファイルが出力されます。同行者への二次元コードの配布は乗車予定日の7日前から可能です。
複数人で同時に移動する行程で自動改札機のない駅で入場/出場する場合は、購入者本人が代表してアプリを操作して処理することになります。
入場/出場の方法ですが、二次元コード対応の自動改札機があるかどうかで変わります。
二次元コード対応の自動改札機が設置されている場合、アプリで表示した(同行者は共有された)二次元コードをリーダーに読ませると入場/出場が可能です。
コードをかざすとサーバに乗車券の情報を照会し、問題なければ改札機が開いて通れます。サーバに照会するということで、レスポンスが心配なところですが、おおむねかざした瞬間に反応するので心配は不要です。
二次元コード対応自動改札機のない駅、あるいは他社管轄の駅/改札口から乗車する場合はえきねっとチケットレスアプリで「セルフチェックイン(入場)」「セルフチェックアウト(出場)」操作が必要です。複数人が同時に移動している場合は、購入者が代表して操作を行う必要があります。
セルフチェックイン/チェックアウトをする場合、駅にいるかどうかを把握するためにアプリに位置情報の取得を許可する必要があります。許可が与えられていない場合は、操作前に許可を与えるように求められます。
手順は以下の通りです(位置情報の取得許可を与えている前提)。
なお、山形新幹線/秋田新幹線の在来線区間(山形〜新庄間/盛岡〜大曲〜秋田間)で普通/快速列車に乗る場合、一部の駅を除き普通/快速列車用の自動改札機がありません。そのような駅では新幹線(特急列車)に乗る場合は自動改札機、普通/快速列車に乗る場合はセルフチェックイン/チェックアウトを利用してください。
また、他社との「乗り換え改札機」ではQチケを利用できません。Qチケ利用時に他社線に乗り換える場合は、いったんJR東日本の駅を出場して、別の乗車券で他社線の駅に入場してください。
常磐線の綾瀬駅は東京都区内の駅としてえきねっとQチケに対応していますが、駅施設は東京地下鉄(東京メトロ)が管理しているため自動改札機を利用できません。セルフチェックイン/チェックアウトの操作を行った後、東京メトロの係員に画面を見せて入場/出場してくださいなお、セルフチェックインについては位置情報をベースとする自動化にも対応しています。自動セルフチェックインを有効にした場合、乗車駅の約100m以内に近づくと通知が表示されるので、その通知をタップするとチェックインが完了します。
ただし、自動セルフチェックインは位置情報の提供を「常に許可」しないと使えません。
えきねっとQチケで当初購入した区間から乗り越した場合は、以下の通りの対応となります。
Qチケ対応駅で改札を出ずに他社線に乗り越した場合、到着した駅の係員窓口(有人改札)で二次元コードの画面を見せて申し出てください。乗り越した他社線の運賃のみを現金で精算します(全区間ではありません)。
東京都区内において、改札を出ずに他社線に乗り換えられる駅は以下の通りです。
Qチケを使ってQチケ対応駅に乗り越した場合、乗り越し区間(着駅から40〜45km程度の距離)のQチケを「買い足し券」としてアプリから購入できます。購入方法は以下の通りです(往復乗車券を購入した場合、復路の買い足し券も同様の手順で買えます:※3)。
(※3)往復乗車券は2026年3月13日をもって販売を終了する(参考記事)
なお、買い足し券は乗車券の距離を問わず元のQチケとは“別に”購入する扱いとなるため、事前に乗り越すことが分かっている場合は、乗車(利用開始)前に予約を変更した方がお得になる可能性があります。
また、買い足し券には特急券が含まれていません。現在乗車している特急列車を乗り越す場合、特急料金については以下の通りの取り扱いとなります。早めに車掌に申し出てください(車内精算:※4)。
(※4)指定席を利用している場合、乗り越す区間で同じ座席を利用できない場合がある
Qチケで乗車してQチケ非対応の駅で出場した場合、到着した駅が有人駅の場合は係員窓口に、無人駅の場合は乗務員に二次元コードの画面を見せて申し出てください。元のQチケの距離を問わず、乗り越した区間の運賃を現金で精算します(全区間ではありません)。
筆者は8月に宮城県内で、11月に東京都区内でえきねっとQチケを使ってみました。
えきねっとQチケのメリットは係員が不在でも手元のスマホ(またはPC)できっぷを買えることと、対応エリアであればSuica(交通系ICカード)に対応しているかどうかを意識する必要がないことにあります。片道100kmを超える乗車券を買う場合、従来は原則として「みどりの窓口」か「指定席券売機」で買う必要がありますが、これらの設備がない(あるいは係員がいなくて買えない)状況でも、スマホでサクッと買えるのは素晴らしいです。
「みどりの窓口」「指定席券売機」がなかったり、みどりの窓口があっても係員がいない時間帯があったりする駅でも、Qチケであれば手元のスマホで片道100km超の乗車券を買えます(写真は宮城県女川町の女川駅)一方で、QチケのデメリットはSuicaエリアではICカード運賃が適用されないことと、購入者本人の画面が表示できない場合は実質無効となることです。
前者については2026年3月14日の運賃改定において全ての運賃帯が「紙の乗車券≧ICカード」となることが確定しているので、Suicaエリアに閉じて使う場合はちょっと損した気分になるかもしれません。
後者については「モバイルSuica」「Apple PayのSuica」もおおむね同様なのですが(参考記事)、Qチケの場合は「バッテリー切れ」に加えて「画面破損」や「通信途絶」もリスクとなり得ます。画面に二次元コードを表示できない場合は乗車する(した)区間のきっぷを再購入しなければなりません。この場合、以下の手順に従って手続きをすればQチケの代金を所定の手数料(※6)で払い戻しできます。
(※6)乗車券と新幹線の自由席特急券は各220円、新幹線/在来線の指定席特急券はえきねっと特典対象の場合は320円、えきねっと特典対象外の場合は乗車2日前までが340円、乗車前日/当日が料金の30%(最低340円)
(※7)下車駅が無人駅の場合は、車掌(ワンマン列車の場合は運転士)に相談する
(※8)JR東日本で処理を完了するとメールで連絡が来る(カード会社の都合で払い戻しまでにさらに時間を要する場合がある)
個人的には、えきねっとで複数の予約が存在するとえきねっとチケットレスアプリで必要なQチケを含む予約をタイムリーに表示してくれないことがあることが気になります。時系列で有効な予約を順繰りに表示してくれるだけでも助かるのですが。
えきねっとQチケはSuicaの使えない駅、とりわけ係員のいない駅での乗車券類購入にとても便利であることは間違いありません。2026年度内にはJR東日本の全駅で対応する予定とのことですが、JR他社や私鉄との乗降への対応が今後の焦点となるかと思います。どうするんですかね……?
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