Nothing初のエントリースマホ「Phone (3a) Lite」、4万2800円で発売 なぜ、いま市場に投入するのか(2/2 ページ)

» 2026年01月07日 12時00分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Nothing Phoneのエントリーモデルがなかった理由

 NothingがNothing Phoneのエントリーモデルを投入していなかった理由を黒住氏は次のように語る。「デザイン面や機能面、コスト、そして価格のバランスをどうやって最適なところまで持っていくか、われわれの中で探求を続けていたからだ」

 Nothingはこれまで、低価格帯のニーズに対してはサブブランドの「CMF」で対応してきた。しかし、Nothingというブランドが持つ高いデザイン性と独自のユーザー体験を、より広い層に届けるためには、一切の妥協を排した「Nothingブランドのエントリー機」が必要だった。つまり、ブランドの象徴であるシースルー構造を維持しながら、4万円台という価格を実現するためには、製造工程や素材の選定において極めて緻密な調整が求められたのだ。

_Nothing エントリー スマホ Nothing Japan 代表の黒住吉郎氏

 今回、日本での発売がグローバルから約2カ月遅れた背景には、日本市場特有の複雑な仕様への対応があった。「eSIMのサポートやおサイフケータイへの対応、さらには厳格な品質テストをクリアするために時間を要した」と黒住氏は明かす。さらに、「われわれの実力値では、まだグローバルと同じタイミングで出すことはできないが、(FeliCaをはじめ)日本のユーザーのために必要な機能を全て盛り込んだ」と述べる。

_Nothing エントリー スマホ Phone (3a) Liteはおサイフケータイアプリをプリインストールしている
_Nothing エントリー スマホ 黒住氏は、日本での発売が世界より約2カ月遅れた背景に、eSIMやおサイフケータイ対応、厳格な品質テストといった日本特有の仕様への対応があったと明かした

Phone (3a) Liteはどのような人に向くのか

 Phone (3a) Liteのターゲットは、スマートフォンの高額化が進む中で、日常の道具としての利便性と、自己表現としてのデザイン性を高い次元で両立させたいと願う全てのユーザーといえる。おサイフケータイや防塵・防滴といった生活に欠かせない機能を備えつつ、他とは一線を画す「光る」デザインを持つこの端末は、画一的なデザインに飽きた若い世代や、賢くコストパフォーマンスを見極める層に強く訴求するだろう。特に楽天モバイル限定のレッドは、情熱的でありながら背面ガラスの透明感により、高級感を演出している。

_Nothing エントリー スマホ Phone (3a) Liteは、スマホ高騰の中で実用性と個性を両立したい人に向きそうだ。おサイフケータイや防塵・防滴などの必須機能を備えつつ、独自の光るデザインを持つため、画一的な品に飽きた若年層やコスパ重視層に刺さるだろう

 Nothingは2025年を通じて、Phone (3)シリーズを完成させた。フラグシップ、ミドル、エントリーの3ラインアップが出そろったことで、ブランドとしてのビジネス基盤はより強固なものとなった。黒住氏は「2026年はもう少し、もっと拡大していきたい。今の状態に安住せず、とげのあるチャレンジを続け、勢いを持って進んでいく」とする。その第一歩となるPhone (3a) Liteは、同社がニッチな存在から、日本のスマートフォン市場における主要な選択肢へと進化するための重要な鍵を握っている。

 1月10日から代官山で楽天モバイルと共同開催するスペシャルイベントは、その熱量を肌で感じる絶好の機会となるはずだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月11日 更新
  1. ダイソーで1100円のノイキャンイヤフォン「TWS009」を試す 騒音カットの効果は実感も電池持ちに課題か (2026年10月09日)
  2. 資産3000万円以上が対象 MUFG「エムット」最上位サービスと“年会費無料”アメックス・プラチナの魅力とは (2026年10月08日)
  3. ダイソーで1100円の「GaN USB充電器」は折り畳みプラグで外出用に持ち歩きやすい 45W出力対応でPCでも使える (2026年10月10日)
  4. スマホの「実質価格」高騰の恐れ、iPhone 18 Proは2倍高く? 総務省の残価設定ルール厳格化は“誰のため”か (2026年10月10日)
  5. 10月1日から楽天モバイルの「au 4G LTEエリアローミング」が縮小も意外と残っている件 (2026年10月10日)
  6. 「iPhone 18 Pro Max」を試して分かった進化と課題 想像以上に“使えた”可変絞り搭載カメラ (2026年10月09日)
  7. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  8. ドコモが「Google Pixel 10a(256GB)」を11万6930円に値上げ 2年7万円台に (2026年10月09日)
  9. 「iPhone Duo」は閉じても開いても迷わず使える Appleが提示するUIの設計思想 (2026年10月10日)
  10. 楽天グループ、1億件超の会員情報流出説を否定 「情報漏えいが発生したという事実は確認されておりません」 (2026年10月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー