現場で起こるイレギュラーな事態への対応も気になるところだ。例えば、食事の途中でトイレに立った隙に、会計済みだと勘違いされてお皿を片付けられないかという不安もある。これについて広報は、「お客さまの離席と退店の区別は端末画面で確認をするように運用ルールを作成・運用しております。また、未会計かどうかの判断はお客さまへのお声がけを行うことや、テーブル状態を確認していくように意識しております」と回答する。
さらに、お皿を下げるタイミングについても「お客さまのお会計が終了しているか否かの区別は端末画面で確認をするように運用ルールを作成・運用しております。また、食器をお下げする際は、着席されているお客さまへのお声がけ『こちらの食器をおさげしてよろしいでしょうか』などを実施しています」と説明する。
つまり、赤い画面のみに完全に頼るのではなく、最後は必ずスタッフの目と声かけを挟むように運用しているというわけだ。DXをどれだけ推し進めても、外食産業が大切にしてきたホスピタリティの基本である一言を省かない。これこそが、客側の「誤解されたらどうしよう……」という不安を払拭する配慮となっている。レジに固定される業務が減った分だけ、スタッフがフロア全体やテーブルの様子をしっかり見守る余裕が生まれ、結果としてサービス向上につながっているのも見逃せない。
では、意図しない未会計のままの退店、いわゆる食い逃げに対してはどのような対策を講じているのだろうか。この点について広報に尋ねると、「アラート機能はございますが、詳細は差し控えさせていただきます」という回答を得られた。
ここは、むしろ具体的な回答がないのが自然だ。仮に企業側が具体的なシステムの防犯内容を全てオープンにしてしまうと、客側が「システムの穴をかいくぐってしまい、本質的な対策にならない」ためだ。顧客の性善説だけに頼るのではなく、見えないところでテクノロジーがしっかりとガードレールを敷いていると考えられる。
現在、テーブル決済で利用できるキャッシュレス決済サービスは多い。広報によると「バーコード決済は、PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ、メルペイ、すかいらーくアプリにひも付けたクレジットカード決済です」とのことだ。重たくカバンやポケットの中でかさばりやすい財布を出さずにスマートフォン1つで支払いが完結する体験は、いまや日本の外食インフラとしてすっかり定着した感がある。
客がおいしい食事を終えて席を立つとき、タブレットに表示される赤い画面。それは、店側と客側の双方が「食事と会計が済んでいる」ことを把握できる、まさに証拠物ともいえる。今度すかいらーくグループのお店へ行ったときは、ぜひこれらの仕組みと、それゆえに確かな安心につながることに注目してみてほしい。
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