NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯電話キャリア5社は4月1日、非常時における通信手段確保を目的とする新サービス「JAPANローミング」の提供を開始した。利用者が契約中のネットワークを利用できなくなった際に、ほかの事業者の4Gネットワークへ接続を切り替えることで利用者に通信環境を提供する。
携帯電話キャリア各社は、地震や台風などによる大規模災害が発生した場合や、通信設備に大規模障害が発生した場合にJAPANローミングを提供する。各事業者は被害の影響内容や規模などを十分に考慮し、ほかの事業者と協議した上で提供を決定する。提供を決定した場合でも、ほかの事業者における受け入れ準備の完了までに一定の時間を要する場合がある。
JAPANローミングは2つの通信方式を提供する。1つ目のフルローミング方式は、最大300kbpsのデータ通信と音声通話、SMSを利用できる。フルローミング方式は多くのスマートフォンが機能に対応する。ドコモのサイトによると、iPhoneのうちiPhone 6以降の各モデルでフルローミング方式によるデータ通信や音声通話を利用できる。
2つ目の方式は緊急通報のみ方式となる。利用者は110番や119番、118番への発信のみが可能となり、通報機関からの折り返し電話を受けられない。災害の規模や状況によってはこの方式を提供する。対応機種は限られており、iPhone 16eやiPhone 17以降が対応を予定する。Google Pixelシリーズはキャリアごとに対応機種が異なる。
各キャリアの国内ローミング対応機種は、各社の公式サイトから確認できる。
ドコモのサイトは検索窓に機種名を入力して個別に調べる必要があり、一覧で状況を把握することはできない。一方、KDDIのサイトでは対応開始時期の目安となる機種が明記されており、人によっては調べる手間を省けるだろう。
ソフトバンクのサイトはプルダウンから機種を選択して結果を表示させる形式ですが、楽天モバイルは他社に比べて展開機種数が少ないため、一覧表から全ての機種をまとめて確認できる。
なお、利用者が対応機種を使用する場合でも、OSやソフトウェアが最新バージョンでない場合はサービスを利用できない可能性がある。各社は利用者に対して利用前の最新バージョンへのアップデートを推奨する。また、利用にあたって設定変更が必要な場合がある。2026年春以降の発売機種に関しては、利用者が全ての通信機能を利用できる設計となっている。
楽天モバイルは他社に比べ展開機種数が少ないため、JAPANローミング対応の全機種を一覧表で一挙に確認できる。ユーザーは自身の端末がローミングサービスを利用可能か、公式サイトから容易に把握が可能だ。画像はiPhoneに関する内容を抜粋したもの(出典:楽天モバイルのサイト)各サイトの仕様は予告なく更新される可能性があるため、本稿は4月1日17時時点の情報に基づいている点にご留意ください。
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