―― 機能面で言うと、Ultraシリーズは歴代FeliCaに対応していません。この点は、どのようなお考えなのかを改めて教えてください。
安達氏 可能性を排しているわけではありませんが、この商品の魅力は圧倒的な撮影体験にあります。それをしっかりした形でお届けするため、今回もFeliCaは非搭載になりました。投入していく中で、来年以降どうするのかという話は継続的な課題の1つだと思っています。
一方で、この商品はユニークで、今までの商品――例えばXiaomi Tシリーズなどと比べても、2台持ちで、カメラとしてお使いになっているユーザーが多いのも事実です。いろいろな選択肢や優先順位がある中で、FeliCaを搭載するかどうかで狙っていくところにも大きな影響があります。
―― カメラとして使い、別のスマホがあるというのであれば重複するFeliCaはなくても、そのぶんコストが低く、発売が早い方がいいという考え方もあると思います。
安達氏 ただし、このカメラの撮影体験は、リッチなスマホの機能があるからこそ実現できたものです。また、Xiaomi相互接続という機能で、iOSやmacOSともかなりシームレスにデータ転送やミラーリングができるようになりました。こういった機能も、優れたスマホの機能があるからこそです。ネットワークに常時接続できるカメラスマホとして、しっかり育ててお届けしていきたいですね。
―― 今回、その相互接続機能を強く打ち出している印象がありますか。なぜでしょうか。
安達氏 写真家の方々とお話しする中で僕自身にも気付きがあったのですが、カメラは撮って終わりではありません。スマホの画面で見て終わり、もしくは友達に送ったり、SNSにアップしたりしておしまいではなく、写真愛好家はいったんPCに取り込みたい。特に動画であれば、後工程が必要になります。
デマンドとして、全体のワークフローの中で機材を捉える視点があります。そうなった時に、Xiaomi相互接続で容量の大きな写真や動画を大量に、かつストレスなく転送できます。これは、編集は、通常の一眼カメラでは当然のようにやっていることです。それをワイヤレスで、かつAirDrop風にできてしまうのは革命的というお話をいただいています。
Xiaomiの考え方は、基本的にオープンです。もちろん、Xiaomi同士のエコシステムだとよりシームレス感は上がり、設定なくできますが、皆さんが既にお持ちのデバイスを否定するものではありません。iPadやMacBookでワークフローとして固まっているものがあれば、それを否定しないで入り込んでいく考え方を持っています。
実際、中国で売っているEVの「SU7」や「YU7」は、ユーザーのiOS比率が半分を超えています。先進的かつ富裕層の多い(iOSの)ユーザーにご評価いただき、そこでの相互接続性はEVにおいても確保されています。
―― MWCで発表されたときには、Leitzphoneの1999ユーロ(約36万7000円)という価格が衝撃的でした。日本で約25万円まで抑えられたのはなぜでしょうか。
呂氏 価格設定に関しては、社内交渉などいろいろな努力をしました。背景として、日本にはライカファンがたくさんいます。初めて(Xiaomiとしての)Leitzphoneを発売する形になるので、最適な価格をいかに設定してお届けするのかは重要なポイントになりました。そのために、社内交渉や価格設定を悩みながら、今の価格になっています。
ご存じのように今はメモリも高騰して、生産コストがものすごく上がっています。その環境の中でも、消費者の皆さまのためになるべく価格は抑えたい。今後のことにはありますが、こんなに良心的な価格設定は長く続かないかもしれません。
安達氏 海外のXiaomi Storeと比べると、スマホだけでなく、IoT製品も日本の方が良心的な価格設定ができていることがあります。以前は海外に行った際にお土産として買おうかとなっていましたが、今だと日本の方が安いものもあります。為替もありますが、企業努力で国内ではがんばって値付けをしています。
呂氏 補足すると、グローバルでの売上シェアは、スマホよりもIoTの方が高い。日本に関してはまずスマホを大々的に宣伝したので、Xiaomiといえばスマホブランドというイメージが強くなっていますが、実際には逆です。Xiaomi Storeの展開によって家電製品があることをアピールしながら、スマホを使って家電を操作するスマートな生活ができるようなコミュニケーションを取っていきたい。こちらの価格設定も、スマート家電の中では比較的安い方だと考えています。
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