絵文字の「合掌」はハイタッチ?お祈り? それとも…生みの親による自称“素人回答”がネットで話題に(1/2 ページ)

» 2026年05月08日 06時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 最近、ネット上で「(合掌)」が本来どんな意味を持っているのか、どのように使うのが正解なのかが大きな話題になりました。この疑問に対し、なんと絵文字の開発者である栗田穣崇(くりたしげたか)氏が自ら直接回答し、大きな反響を呼んでいます。本記事では、ネット上で巻き起こった絵文字論争の経緯や、栗田氏の見解、さらに余談として、かつて生み出したドコモ絵文字の輝かしい歴史とその終焉について、分かりやすく解説します。

絵文字 栗田 ネットで話題になった手を合わせる絵文字

ネット上で巻き起こった「(合掌)」の解釈を巡る話題

 事の発端は、「(合掌)」の絵文字が実はハイタッチ「(ハイタッチ)」を意味しているのではないか、といううわさがネット上で広まったことです。これに対して、ネットユーザーからは驚きの声が多数上がりました。

  • ずっと「ごめん」の意味で使っていた!
  • これハイタッチなの? ごめんだと思ってた
  • そもそも、今の時代になると絵文字の発祥が日本ということを知らない人が多そう

 といった歴史の変化を指摘する意見が相次ぎました。

 さらに、文化の違いやアプリの仕様によるリアルな悩みも寄せられました。

  • 海外の人からしたら、ごめんの後にハイタッチされて煽られていると思われる
  • Microsoft Teamsなどのアプリだと、リアクションのアニメーションがハイタッチの動きをするため、申し訳ない旨で使いにくい

 といったリアルな意見も飛び交いました。

 他にも「手だけのデザインだから『よろしく』や『ありがたい』と幅広く使える」「スマホで『お願い』と打つと変換で出てくるから、ずっとお願いだと思っていた」など、使い手が独自の解釈で多種多様な使い方をしている実態が浮き彫りになりました。

絵文字の生みの親・栗田氏による驚きの発信

 そんな話題に切り込んだのがドワンゴの取締役COOやニコニコの運営代表を務める栗田氏です。栗田氏は、NTTドコモ時代にiモードの開発チームに参画し、私たちが普段使っているモバイル向け絵文字の基礎を作った中心人物です。

 そんな栗田氏は、自身のX(旧Twitter)で次のように発信しました。

 素人回答で恐縮ですが、(合掌)の絵文字は日本の携帯会社の絵文字を統合したものがベースになっており、(合掌)の絵文字はもともと「ゴメン」の意味です

 この発信に対し、他のユーザーから「Unicode(文字コードの世界標準)では『pray(祈り)』という名称になっている」という鋭い指摘が寄せられました。

 しかし栗田氏は、これについても明確な理由を説明しました。「日本以外では(合掌)が謝罪のハンドサインだとほとんど分からないからです」と補足し、海外との文化の違いが名称変更の理由であることを明かしました。

 さらに、名札の絵文字「(名札)」が海外で「燃えている豆腐(Tofu on fire)」と勘違いされた事例などがユーザーから挙げられると、栗田氏は「だいたいau由来の絵文字に日本文化が集約されてます(ドコモではそういうの作らなかったので)」と返し、この合掌の絵文字のルーツが日本の携帯電話会社(主にau)の絵文字にあり、そこに日本特有の文化が反映されているという歴史的な背景も解説しました。

絵文字 栗田 手を合わせた絵文字の意味が、文化や文脈によって異なる(※この画像のみNotebookLMで作成)

「素人回答(開発者)」への反響と、栗田氏が出した結論

 絵文字開発の本職である栗田氏からの「素人回答で恐縮ですが」という謙虚すぎる前置きには、ネットユーザーも大いに沸き立ちました。

 一連のやりとりの後、栗田氏は自身もこの絵文字を「よろしくお願いします」や「ありがとうございます」の意味でばかり使っていると明かし、「好きに使えばいいんですよ絵文字なんて」と温かい言葉で議論を締めくくりました。

 開発者本人が言うように、本来の意味は「ゴメン」であっても、難しく考えずに自分の伝えたい感情に合わせて自由に使うのが一番の正解といえるでしょう。

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