東京都渋谷区に本社を置くINFORICHは、モバイルバッテリーのシェアリングサービス「CHARGESPOT」を運営している。2018年の開始から7月までに、国内での累計レンタル回数は1億回を突破した。この1億回の中で、本体の構造や製造上の欠陥による発火や破裂などの重大事故は0件だという。INFORICHは安全性の取り組みを広く届けるため、8月4日に安全を啓発するプロジェクトを開始した。
プロジェクトを始めた背景には、モバイルバッテリーの事故急増がある。製品評価技術基盤機構(NITE)の報告によると、リチウムイオン電池製品の事故は2025年までの5年間で2140件発生した。特に事故は毎年6月から8月にかけて多く、モバイルバッテリーの事故件数は2021年と比べて3倍以上に増えている。スマートフォンなどの普及で充電需要が高まる中、低品質な製品や経年劣化による発火事故は身近なリスクとなっている。
INFORICHは、発火事故ゼロを維持するために独自の3つの安全設計を導入している。
1つ目の要素は作る安全だ。スマートフォンで採用される評価の高いメーカーのバッテリーセルを使い、安全性を最優先した製品を製造する。日本のPSE適合はもちろん、中国の3C認証、米国のUL、欧州のCEなど、各国の厳格な安全規格に準拠している。このように設計段階から妥協のない安全性を追求して製品の品質を保っている。
2つ目は見守る安全だ。全バッテリースタンドとバッテリーを、24時間365日リアルタイムで監視する。国内累計1億回に及ぶ利用実績から構築したアルゴリズムを用いて個々のバッテリーの状態を常に分析し、劣化の兆候や異常を検知した場合は即座に自動ロックをかける。このロックシステムによって、スタンドからの貸し出しを未然に防止する。さらに、該当するスロットへの電力供給を強制遮断し、発熱連鎖を確実に防ぐ。
3つ目はかけつける安全だ。日本全国に2万4000人以上のオペレーションワーカーを配置して回収網を整えている。異常の兆候を検知したバッテリーは、このネットワークを通じて迅速に現場で回収される。また、使用開始から1年以内で約80%のバッテリーを回収する仕組みを徹底している。さらに、製品状態に問題がない場合でも、最長3年が経過したバッテリーは必ず回収して新しいバッテリーと交換する運用を維持している。
INFORICHは、不要バッテリーの放置・廃棄問題を解消し、安全な利用を促すために以下の取り組みを実施する。
モバイルバッテリーを使う際にやってはいけないこと “寿命”を縮める恐れも
くぎを刺しても発火しづらい準固体バッテリー、MOTTERUが2026年に投入 リチウムイオンやナトリウムイオンではない理由は?
飛行機内でモバイルバッテリー使用禁止に 持ち込みは“1人2個まで”──4月24日から新ルール
飛行機ではモバイルバッテリーを隠すな──7月8日からルール変更、機内での正しい使い方を解説
「ナトリウムイオン電池」機内持ち込み不可、エレコムが訂正 国交省からの指摘を受けCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.