フォルダブルスマホを支える“影の主役” TCLの折りたたみディスプレイを見てきた山根康宏の海外モバイル探訪記(2/2 ページ)

» 2026年08月09日 06時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
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 既にシリーズ化されている縦折り型の「razr」も、CSOTの折りたたみディスプレイを採用している。実はMotorolaの折りたたみモデルは、初代のモデルから一貫してCSOT製パネルを採用しています。

 ショールームには「razr 50 Ultra」が展示されていました。razr 50 Ultraのディスプレイは6.9型で2640×1080ピクセル、1〜165Hzの可変リフレッシュレートに対応します。なお、外側のアウトディスプレイもCSOT製です。

photo razrシリーズの縦折りディスプレイはCSOTのものを採用してきた

 CSOTの新しいPLE2.0技術により、ディスプレイのコストを前世代より約30%削減しています。折りたたみスマートフォンが高価なのは、ディスプレイコストが高いことも理由の1つになりますが、その価格も技術革新により年々下がってきているわけです。

photo 折りたたみディスプレイのコストを下げている

 Motorola以外でCSOTの折りたたみディスプレイを採用しているのはXiaomiです。Xiaomiの折りたたみスマートフォンは日本では販売されていませんが、Flip型、Fold型、両タイプとも中国で販売されてきました。Flip型は2024年7月に初代の「MIX Flip」が、2025年6月に「MIX Flip 2」が登場しており、そろそろ3世代目の製品が待たれるところです。

photo Xiaomi MIX Flip

 展示されていたのはMIX Flipで、折りたたみディスプレイは6.86型のLTPO OLEDで解像度は1.5K、最大輝度は3000nits。C8+ 次世代発光材料を採用したMIX Flip向けの専用モデルだといいます。外側の4.01型ディスプレイも同じくCSOTのものを採用しています。

photo Xiaomiも折りたたみディスプレイにCSOTを選択

XiaomiのFold型モデルは中国国内のみの展開で、2024年7月に発売した「MIX Fold 4」が最後のモデルとなっています。ディスプレイサイズは7.98型で2224×2488ピクセルのLTPO、最大輝度は3000ニトです。

 2年前の製品ということもあり、折り目は最近のパネルよりも若干目立っています。razr foldと同じディスプレイを搭載した「MIX Fold 5」をぜひ2026年は投入してほしいものです。

photo Xiaomi MIX Fold 4。2026年こそ後継機を期待

 ショールームにはこの2社の折りたたみスマートフォンが展示されていたことからも、他社から登場している折りたたみスマートフォンにはCSOT以外のディスプレイパネルが採用されていることが分かります。各社の折りたたみスマートフォンのディスプレイもさまざまな特徴がありますが、ディスプレイメーカーもパネルの技術革新を年々進めているのです。

 さて、折りたたみディスプレイ以外にも代表的なパネルを採用したスマートフォンが展示されていました。Xiaomiが中国で販売する高性能スマートフォン「Xiaomi 17 Pro Max」が採用するのはリアルRGB配列で2680×1200の解像度、最大3500nitsの輝度を備えたフラットなOLEDディスプレイ。デュアル調光でフリッカーと眼精疲労を抑えつつ、CMOSレベルの省電力設計でバッテリー持続時間と表示品質の向上を両立させています。サイズや解像度以外の部分にもさまざまな技術が展開されています。

photo Xiaomi 17 Pro Maxのディスプレイは低消費電力も特徴

 スマートフォン以外に目を向ければ、ノートPCやタブレット向けにもディスプレイを開発しています。ノートPC向けの折りたたみディスプレイも展示されており、大型でもヒンジ部分の強度を保ちつつ、折り目の少ないディスプレイが商用化されています。

photo ノートPC向けの大型折りたたみディスプレイ

 CSOTの主力製品はTV向けのより大きなパネルですが、こちらも8K対応やマイクロLEDタイプなど、いろいろ展示されていました。こうした最新技術の展示を見ていると、スマートフォンの進化はチップやカメラだけでは語り尽くせないことをあらためて感じます。

 折りたたみを含む多様なフォームファクタを支えるディスプレイ技術がどこまで進化するのか、その動向は次世代スマートフォンの「体験」を占う重要な指標になり続けるでしょう。

photo CSOTの最新技術が展示されていた
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