TCL JAPAN ELECTRONICSは2月4日、スマートノートデバイス「TCL Note A1 NXTPAPER」を発表した。2月10日にMakuakeで先行販売を開始する。価格は9万9800円(税込み)で、本体の他にT Pen Pro、マグネットフリップケースが付属する。4月には量販店およびAmazon.co.jpでの一般販売を予定している。
TCLは1981年創業の中国企業で、テレビ事業ではフィリピン、オーストラリア、パキスタンで市場シェア1位、米国や中国、ブラジルでは2位を獲得。ディスプレイパネルを製造するグループ会社のTCL CSOTは世界第2位のパネルメーカーであり、世界最先端のG11 LCDパネル生産ラインを保有する。8Kパネル、eスポーツ向けパネル、LTPSタブレット向けパネルでは世界シェア1位を誇る。
同社は世界24カ所にR&Dセンター、20カ所に製造拠点を持ち、2024年5月時点で3万件以上の特許を出願している。Note A1 NXTPAPERは、このディスプレイ技術の蓄積を電子ノートという新たな製品カテゴリーに投入した。
発表会に登壇したTCL JAPAN ELECTRONICS Senior Marketing Managerの白天石氏は「テクノロジーは高性能であるだけでなく、人を力づけるものであるべき」と語り、情報過多の時代に集中力を守り、思考を整理するツールとしてNote A1を位置付けた。
Note A1の核となるのが、TCL独自のNXTPAPER Pure技術だ。従来の電子ペーパーが抱えていた「表示遅延」と「カラー表現の乏しさ」という2つの課題に対し、120Hzのリフレッシュレートと1670万色のフルカラー表示で応えた。
表示遅延は0.005秒未満に抑えられており、ペン入力に対する追従性は液晶タブレットに近い。一般的なE Ink電子ペーパーでは画面の書き換えに数百ミリ秒を要するが、NXTPAPER Pureではその遅延をほぼ感じさせない。
目への負担軽減も追求した。ブルーライト比率は2.44%以下、反射率は76%以上低減、グレアは55%以上最小化している。これらの性能により、TUV Rheinland(テュフ ラインランド)からペーパーライク、リフレクションフリー、フリッカーフリーの3項目で認証を取得した。
白氏は「単にいい画面ということではなく、ユーザーの集中を邪魔しない画面を目指した。没入感を壊す色むらがないこと、反射や映り込みがないことを重視している」と開発の方針を説明した。本体の厚さは5.5mmで、携帯性も確保している。縦向きに持ったときの左側ベゼルはやや太めで、第9世代までのiPadを思わせるホームボタンを備える。ホームボタンを押すとアプリランチャーではなくノート一覧画面が表示され、電子ノートとしての用途を前提にした設計だ。
付属のスタイラス「T Pen Pro」は、書く行為そのものを再設計したという。万年筆のような形状を採用し、先端には消しゴム機能を備えたキャップを搭載する。
最大の特徴はデュアルチップ構造だ。万年筆と鉛筆の書き味を切り替えられ、プロレベルの筆圧検知と低遅延レスポンスを実現している。紙に書くような微細な抵抗感を再現する触覚フィードバック機能も備え、操作完了を知らせる確認振動にも対応する。
サイドにはインスピレーションキーを配置しており、録音へのブックマーク、テキストの保存、後述するインスピレーションスペースへの即時保存などをワンタッチで実行できる。
AI機能も充実させた。本体には8基のマイクを搭載し、音声のリアルタイム文字起こしに対応する。文字起こしした内容はAIで要約・翻訳でき、会議や講義の記録を効率化できる。
AIツールボックスには、手書き文字の成形機能や数式認識機能も含まれる。書いた文字を読みやすく整えたり、手書きの数式を認識して計算結果を表示したりできる。ワンストロークで図形を生成する機能や、多彩なブラシによる描画機能も用意した。
「インスピレーションスペース」は、断片的なアイデアを集約するAI搭載のアイデアハブだ。PDFを読んでいるとき、Webを閲覧しているとき、会議中など、あらゆる場面でペンで囲んでタップするだけで情報を保存できる。保存した情報はワンタップで元の文脈に戻れるため、どこから得たアイデアなのかを追跡できる。
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