バッテリー回りは、Pura X Maxが順当にスペックで上回る。バッテリー容量は5300mAhで、Galaxy Z Fold8の4800mAhに対して余裕がある。Galaxyも従来よりバッテリー容量が増えたことと、新世代のディスプレイを採用したことで、前作のFold7よりも着実に電池持ちは良くなっている。
Pura X Maxはこれに加え、独自OSであるHarmonyOS 6.1の省電力機能や、Kirin 9030 Proの5Gモデム内包設計といった要素が電池持ちにも効いてくると感じた。
充電速度の差はさらに顕著で、Pura X Maxは有線66W/ワイヤレス50Wと高性能だ。進化したとはいえ、有線45W/ワイヤレス20WのGalaxy Z Fold8を大きく引き離す。特にワイヤレス充電の50Wは他社の有線充電に匹敵する速度であり、置くだけで一気に回復する体験は快適そのものだ。
日本では対応する単体の充電器が手に入らないものの、BYDやテスラの一部車両に備え付けられたワイヤレス充電パッドであれば50Wで充電できる。機会があればぜひ試してみてほしい。
Pura X Maxは50Wのワイヤレス充電に対応する。対応する単体の充電器は日本で販売されていないが、BYDの「SEALION 7」といった一部車両では、備え付けのワイヤレス充電パッドで50Wの充電が可能だ。実車で確認したところ、問題なく50Wで充電できた対して、ゲーム性能はGalaxy Z Fold8が優位に立つ。Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyは、GPU性能でもドライバの最適化でも一日の長がある。Pura X MaxのKirin 9030 Proは性能的に一段劣り、GPUのMaleoon 935はハードウェアレイトレーシングに非対応だ。Vulkan APIのサポートも1.3までにとどまり、最新世代からは一歩後れを取る。重量級タイトルを高設定で遊ぶなら、素直にGalaxyを選ぶべきだろう。
ただし、どちらも本体の冷却性能が高いとはいえない。薄さを優先した折りたたみスマートフォンである以上、これは構造上の宿命でもある。数十分単位でゲームを続ければ、両機とも発熱とともに性能が落ち込む。コンテンツ消費に特化しているとはいえ、大画面でのゲーミング用途を主軸に据えるなら、折りたたみという選択自体を見直した方がよさそうだ。
見落とされがちだが、スピーカーの配置にも明確な差がある。Galaxy Z Fold8はスピーカーが片側の面に寄せられており、展開して横向きに構えると、音が左側から集中して出る格好になる。ステレオではあるものの、画面の広さに対して音場が偏る印象は否めない。
その点、Pura X Maxは、展開時に対角となる位置にスピーカーを配置している。開いた状態で動画を再生すると、ステレオ感があり画面いっぱいに音が広がる。大画面で映像を楽しむという用途を前提に置くなら、この差は無視できない。折りたたみスマートフォンを「持ち歩けるタブレット」として使う人ほど、Pura X Maxの設計には納得させられるはずだ。
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