薄型ズーム機の“定番”へ――「DiMAGE Xg」(2/2 ページ)

» 2004年03月05日 22時15分 公開
[西坂真人,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 そして、旧ミノルタ技術陣の自信作である屈曲光学系は、レンズとしてもたいへん素性がよく使いやすいものに仕上がっている。

 まずマクロ撮影。数センチまで寄れるデジカメが多い中、Xgの撮影可能距離は最短15センチと一見スペック的にはウィークポイントにみえる。だが、多くのデジカメが最短撮影距離を一番広角側(ワイド端)に設定しているのに対して、Xシリーズは初代モデルから“ズーム全域で切り替えなしにマクロが使える”という仕様を貫いてきた。

 つまり光学3倍ズームの焦点距離37−111ミリ相当(35ミリ判換算)の最大望遠時(テレ端)でも、被写体に15センチまで寄れるのだ。マクロ撮影では被写体に近づきすぎて自分の手やデジカメが影を作ってしまうことがある。そんな時もテレ端でマクロ撮影することで、被写体に十分ライティングをして撮影することができる。

photo テレ端(111ミリ相当)でオート撮影。1/60秒、F3.6、ISO 100

 開放絞り値もF2.8〜F3.6と明るめで、手ブレが気になる夜景撮影なども薄型コンパクトボディながら意外とこなしてくれる。

photo 夜景モードで撮影。1/4秒、F2.8、ISO 100

 また、モードダイヤルの形状が変更され、シンプルだが分かりやすく使い勝手のよいデザインになったほか、ダイレクト印刷が行えるPictBridgeにも対応。動画も30フレーム/秒(320×240ピクセル)とフレームレートが向上した(従来は最大15フレーム/秒)

 1/2.7型有効320万画素(原色フィルター)のCCD、背面の1.5型低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ、記録メディアにSDメモリーカード/MMCを採用する点など、そのほかの基本スペックはXtと同じだ。

photo モードダイヤルの形状が変更。液晶ディスプレイは従来機と同じ

 残念なのはXtから省かれた機能もいくつかある点だ。

 一番大きいのは、携帯電話のように置くだけで充電が行えるチャージスタンドが廃止された点。充電の際には本体からバッテリーを外して、専用充電器に取り付けなくてはいけなくなった。また、専用AVケーブルを使ったTV表示機能も省略された。動画性能が向上しているだけに、次期モデルではぜひ復活を望みたい部分だ。

photo 充電時にバッテリーを外さなくてはいけなくなった。記録メディアには従来どおりSDメモリーカード/MMCを採用

 DiMAGE Xシリーズと同様方式のプリズムで光を90度屈曲させるインナーズームシステムを採用したソニーの薄型サイバーショット「DSC-T1」がコンパクト機の売れ筋トップになるなど、薄型ズーム機の十八番(オハコ)を奪われた感もあるが、逆にT1によって“元祖・屈曲光学系”のXシリーズが再度注目を集めているという話しも聞く。

 Xシリーズを振り返ってみると、大きな仕様変更はせずに細かなマイナーチェンジを繰り返してきた。そしてロングセールスを続けている。つまり、それだけ基本性能が高いというわけだ。実際に使ってみると“薄型ズーム機の定番”として支持されているのがよく分かる。だが次期モデルでは、“コニカミノルタ”の合併効果が目に見えて分かるような、アッと驚く新製品も期待したい。

photo オート撮影。1/350秒、F6.7、ISO 50
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月02日 更新
  1. Windows 11のレスポンス改善が徐々に浸透中 最新アップデートの実力とMicrosoft AI戦略の転換点 (2026年06月01日)
  2. ついに日本でも販売を開始したAIグラス「Ray-Ban Meta(Gen 2)」実機レビュー 完成度は高いが課題も (2026年05月29日)
  3. NVIDIAがPC向けArm SoC「N1/N1X」で帰還? Windowsとの“匂わせ”から読み解く次世代ハードとPC市場 (2026年05月31日)
  4. Intel、最大288コアの「Xeon 6+」を正式発表 次世代GPU「Crescent Island」の計画も (2026年06月01日)
  5. 「数字を追い過ぎた失敗」は繰り返さない ノジマ傘下のVAIO 糸岡社長が目指す「新しい理想工場」と再成長 (2026年06月01日)
  6. DDR4メモリでもまだ戦える!! AMDが「Socket AM4」の10周年を祝う Carbice Ice Pad付きの「Ryzen 7 5800X3D」記念パッケージを349ドルで投入 (2026年06月01日)
  7. デル、MacBook Neo対抗の新型「XPS 13」発表 12.7mm、1kgでシリーズ最薄/最軽量 699ドルから (2026年06月01日)
  8. Appleが新しい画像圧縮技術「PICO」をGitHubで発表/「Googlebook」はArmベースのSoCを採用 (2026年05月31日)
  9. NVIDIAが新型プロセッサ「RTX Spark」でWindows PCに“再挑戦” 搭載PCは2026年秋に登場 (2026年06月01日)
  10. 片手で持てる55万円の超ハイスペックミニPC「MINIX ER939-AI」が登場! 夏向け冷却台の新製品も (2026年05月30日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー