日本マックストアは9月21日、本体ボタンによるバックアップ機能と、ドライブ性能が強化された外付けHDD「Maxtor OneTouch II」シリーズを発表、10月中旬より発売する。
内蔵されるドライブは、先日発表(2004年8月17日の記事参照)された16Mバイトキャッシュ搭載の「DiamondMax 10」で、300Gバイトモデル「E30G300」、250Gバイトモデル「E30G250」がラインアップされる。価格はオープンプライス、予想実売価格はE30G300が4万〜4万5000円、E30G250が3万5000〜4万円。
Maxtor OneTouch IIは、前モデル「OneTouch」よりさらにシンプルな操作性となった、本体ボタンを押すだけの「バックアップ機能」、万が一の紛失や盗難時おける情報漏えいを防ぐパスワードによる保護機能「DriveLock」、システム全体を特定の時点の状態に戻すことができる「データ復元機能」などが新たに搭載された。
また、放熱性能の高いアルミ素材を用いた押し出し形成によるケースの採用、サーマルパッドと銅導体の採用による冷却性、衝撃吸収ゴムの採用による対物理的衝撃への信頼性向上も、同シリーズの特徴となる。
搭載インタフェースは、USB2.0とIEEE1394。対応OSは、Windows XP/2000 Professional/Me/98SE、MacOS X 10.1.2〜10.1.5/10.2.4〜10.2.8/10.3以降/9.1以上。Linux対応の予定はない。
HDD需要は、2008年までの間に年間10%ずつ、特に日本国内に限ると約13%の増加率となると予想されている。
その内訳は、家庭用HDD/DVDレコーダのコンシューマエレクトロニクス需要の増加、そしてコンシューマユーザーのブロードバンド化により、生成→配布→ユーザーHDDに格納されるというロジックがこれまでに増して大容量化されていくためであるとワールドワイドセールス担当バイスプレジデント ジム・ウェルシュ氏は語る。
マックストアは、昨年8月末に前モデル「OneTouch」シリーズを発表し、ベアドライブとしてだけではなく、外付けHDD製品の認知度向上の目標も掲げていた。
当時の発表でも述べられていたように、日本国内におけるベアドライブとしてのMaxtorブランド認知は不動のものとなっている。ただし外付けHDDに関しては2004年9月現在も、PCパーツショップや量販店のPCパーツコーナーでは国内周辺機器メーカーの外付けHDD製品が棚を占めているのはさほど変わりがなく、独特の「日本の商習慣」には苦戦しているようだ。
もっとも、本体ボタンによるバックアップ自動化、オープンファイルもバックアップ可能となる機能、複数の履歴保存や復元ウィザード、ドライブのセキュリティ保護機能、パフォーマンス診断機能、GUI統一などの機能・操作性の向上は、実ユーザーのニーズにより実現した部分も多くあるということで、着実に実を結んできているともいえる。
「デスクトップバックアップのための究極のソリューション」(ジム・ウェルシュ氏)と言わしめるOneTouch IIシリーズは、OneTouchシリーズから続く、外付けHDD製品の他社製品に勝るメリット提供と日本国内市場における認識度向上、これが大きなファクターとなっていることは変わりがないだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.