なお、パネルのメーカーは明らかにされていないが表示品質は十分という印象。微妙な透明感のあるCGや、階調豊かな写真を表示させても問題はないようだ。「大画面化で画素サイズが気になってたんだけど、同時に高解像度化してるから、問題ないね」。
旧15インチCintiqと比べると「液晶のクリア感はスペック以上の違いがある。あまりにクリア過ぎて白がまぶしい……。黒い線を消しゴムツールで消すと、残像が目に残るくらいまぶしい」という。「人にもよるんだろうけど、メインディスプレイとして使う時と液晶ペンタブレットとして何かを描く時とで、ディスプレイの設定を変えないと目が疲れるかもしれない」と指摘する。
大きさに目を引かれがちなCintiq 21UXだが、実は最大のポイントは同社プロ向けタブレットである「intuos 3」相当となるタブレット機能の搭載かもしれない。筆圧感知レベルは従来比2倍の1024段階となり、より繊細な表現が可能になっているという。
早速「Painter 7」を使って描き始めたシコタホA、「うわこりゃすげえ」と叫びだした。「羽でくすぐったようなタッチでも描ける。こりゃ描き方の幅が広がるわぁ」と子どものように大喜びだ。
軽いタッチで描けば軽いなりの線が描ける──のは紙では当然。筆圧感知式タブレット&液晶タブレットでももちろん可能だが、「旧15インチCintiqだと線を描くにはそこそこの力(微妙だが)を入れないと反応してくれない。かといって力を入れると力を入れたなりの線になっちゃうんだよね。ドライバの設定をいじったりもしてみたけど、こんなもんなんだろうと納得していた」。
対してCintiq 21UXでは「力の入り具合が断然ビビッドに反映される。ドライバ設定もいじってないのに思った通りの線が最初から描ける。Painterを使えばいろいろな描き方や塗り方が試せるんじゃないだろうか」と絶賛、「とにかくこの描き味の進化ぶりはすごい。人によってはこれだけで“買い認定”じゃないの? 大画面化・高解像度化以上に、タブレット機能の向上を喜ぶ人が多そう」という。
ペン先に対応するカーソルの追従性は「旧15インチCintiqはUSBでしか使ったことがないけど、特には変わらないと思う。シリアル接続してきた人は分からないけど、私は問題なし」とした。
Cintiq 21UXのもう1つの特徴として、ファンクションキー+トラックパッド「ExpressPad」がある。左右各4つのファンクションキーにはCtrlキーやShiftキー、各種ショートカットキーの割り当てが可能で、スクロールパッドにてウインドウのスクロールやズームイン/アウト操作が行える。
次回は、秀逸な回転機構のチェックを中心に、実際に描いてみて思った細かいポイントを紹介する予定です。
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