レビュー
» 2005年05月10日 11時00分 公開

2005年度版DVDオーサリングソフト主要4本の使い勝手を比較する(後編) (1/3)

“保存版DVD”作成にあたって、データ読み込み、CMカット編集、DVDメニュー作成と続き、最後はDVDメディアに実際に記録する作業がある。今回はこの最終作業時においてチェックしておきたい機能や、それ以外にどのように使えるかといったソフト別のワンポイントなどを比較していく。

[柳谷智宣(アバンギャルド),ITmedia]

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動画データのトランスコードとDVD書き込み

 動画素材の編集も含めその準備が整ったら、いよいよDVDメディアに書き込む。その際そもそも最高画質モードなど高ビットレート録画していた時などには、メディアに記録できる最大容量(1層DVDは約4.7Gバイト、2層DVDは約8.5Gバイト)をオーバーしてしまうことがある。HDD容量や取り扱いに比較的寛容なPC録画の場合はなおさらであることが多い。

 この場合、DVカメラから取り込んだ映像など、不要なシーンを削るといったことが容易に行えるならよいが、TV番組、とりわけ保存版として残そうとしている映画放送などだとそうもいかない。

 そのような時に手放せないのがトランスコード機能である。これはビットレート値を小さくするなどのMEPG再エンコードを行うことで動画ファイルサイズを調整するものである。もちろんこの作業は別途MPEGエンコードソフトなどを用いることでも可能だが、今回の着目点としては、同ソフト内でそれを面倒なく効率よく行えるか、ということにある。

 なお、CMカットなどの編集を行った場合には「スマートレンダリング」機能の有無により作業時間が大幅に変わるのもポイントの1つだ。

スマートレンダリングあり/なしの比較の例1カ所のみのカット編集全体にエフェクト
DVD MovieWriter 4約19分約100分
MyDVD Deluxe version 6約72分約75分
使用ファイル:4.3Gバイト分のTV録画データ。エフェクト:全体にタイトル文字を挿入し、若干明度を調節

 スマートレンダリング機能を搭載するDVD MovieWriter 4では約19分/100分、搭載されないMyDVD Deluxe version 6はどちらも約72分/75分とカット編集時の経過時間に大きく差が出る。

 また、再エンコード時に2passエンコードができるか否かも“こだわりDVD”を作成する場合にはやや重要項目となってくるだろう。2passエンコードは1度めに動画データ全体を解析してビットレート配分を確定させ、2度に実際にエンコードを行うもの。動画データを2段階に分けて処理を行うことで、画質劣化を押さえられるメリットがある。これはTMPGEnc DVD Author 2.0とDVD MovieWriter 4がサポートしている

 なお今回試した4本のうちPowerDirector 4のみ、同ソフト内でのトランスコード作業に対応していない。別途付属するトランスコード機能の「スマートフィット」を利用するには、オーサリングソフトとして付属している「PowerProducer Express」を「PowerProducer 3」へのアップグレードにより実現する。

 DVD-Video形式の出力には、当然すべてのソフトが対応している。普通に録画したTV番組を家庭用DVDプレーヤーなどで再生できるように記録するならどのソフトでもOK。しかし、HDD/DVDレコーダーなどで使われているDVD-VRやDVD+VR形式への書き出し対応は、ソフトによってまちまちだ。手持ちのドライブやAV機器に合わせて選びたい。

ペガシス「TMPGEnc DVD Author 2.0」

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 TMPGEnc DVD Author 2.0で作成できるDVDフォーマットは、DVD-Videoビデオのみ。プルダウンメニューからトランスコードの有無を選択するだけで、書き込み準備が完了する。

 書き出せる規格がDVD-Video形式のみという点が問題なければ、使い勝手はよい。MPEG編集ソフトとしては定評のあるTMPGEncシリーズらしく、2passエンコード時であっても処理時間が一番短い傾向にあることもポイントとなる。

対応DVD書き出しフォーマットDVD-Video
対応DVDメディアDVD±R、DVD±RW、DVD+R DL
対応書き出しDVD音声フォーマットMPEG-1 Audio Layer2、AC-3(Dolby Digital)、リニアPCM
DVDメディアへの書き込み(2.5)


ソニック・ソルーションズ「MyDVD Deluxe version 6」

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 MyDVD Deluxe version 6はプルダウンメニューから書き込みメディアと品質を選び、書き込みボタンをクリックするだけで作成が開始される。

 また、トランスコード処理はこの作業時に「Fit-to-DVD」を選ぶことでメディアの容量に合わせて再エンコードしてくれる。プルダウンメニューの左にあるメーターは画質レベルを示しており、常に容量を意識しながら作業できるのは便利だ。

対応DVD書き出しフォーマットDVD-Video、DVD+VR
対応DVDメディアDVD±R、DVD±RW、DVD+R DL
対応書き出しDVD音声フォーマットMPEG-1 Audio Layer2、AC-3(Dolby Digital)、リニアPCM
DVDメディアへの書き込み(3)


サイバーリンク「PowerDirector 4」

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 PowerDirector 4でDVD書き込みをする際は、オーサリングソフト「PowerProducer 3」の機能限定版「PowerProducer Express」を利用する。編集部分のみを再エンコードすることで、実作業時間の短縮が期待できるスマートレンダリング機能をサポートするが、ソフト内でメディア容量に合わせて画質を調整するトランスコード機能が搭載されていないのがやや弱点となりそうだ。

対応DVD書き出しフォーマットDVD-Video、DVD+VR、VCD、SVCD、DivX Disc(付属ソフトPowerProducer Exprssにて可能)
対応DVDメディアDVD±R、DVD±RW、DVD+R DL(DVD-Video)、DVD-RW、DVD-RAM(DVD+VR)
対応書き出しDVD音声フォーマットMPEG-1 Audio Layer2、リニアPCM
DVDメディアへの書き込み(2)


ユーリードシステムズ「DVD MovieWriter 4」

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 今回試したソフト中、最も多い規格をサポートするのがDVD MovieWriter 4である。DVDオーディオやオーディオCDをはじめ、通常のデータを書き込むこともできるのも特徴だ。

 DVD記録には、DVD+R DLに加えて、DVD-R DLにも無償で対応を予定している。さらに、スマートレンダリングとトランスコードの両方をサポートしており、メディアへの書き込みという点もかなり心強い印象だ。

対応DVD書き出しフォーマットDVD-Video、DVD+VR、DVD-VR、DVD-Audio、データDVD
対応DVDメディアDVD±R、DVD±RW、DVD+R DL(DVD-Video)、DVD-RW、DVD-RAM(DVD+VR)、CD-R
対応書き出しDVD音声フォーマットMPEG-1 Audio Layer2、AC-3(Dolby Digital)、リニアPCM
DVDメディアへの書き込み(3)

そのほかの特徴/ワンポイント

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