さてnX-STATIONには前述の通り、最低限のインタフェースしか搭載されず、USB端子もない。そのため、キーボードとマウス接続にもPS/2を用いなければならないのはちょっと注意が必要だ。
インプットデバイスによく付属するUSB−PS/2変換コネクタを使用すれば基本的に使用できるが、今やこの辺のインプットデバイスはUSB接続が一般的なので、もしかするとPS/2のキーボードとマウスを新規に購入する必要が生じるかもしれない(それほど高価ではないが)。
キーボードとマウスの動作確認 | |
メーカー不明PS/2キーボード | 利用可能 |
NEC製マルチメディアPS/2キーボード | 理由は不明だが動作せず |
NEC製USB109キーボード(CMQ-6D02D) | 基本は利用可能。ただしマウス用PS/2変換コネクタ接続で動作せず |
IBM製SpaceSaverIII(PS/2 キーボード/トラックポインタ付き) | 動作OKただしポインタの中央ボタンのみ動作せず |
ロジクール製USBトラックボール「TrackMan Wheel」 | 付属PS/2変換コネクタ使用にて利用可能 |
ロジクール製USB 3ボタンマウス「First Mouse」 | 付属PS/2変換コネクタ使用にて利用可能 |
ロジクール製PS/2 3ボタンマウス「First Mouse」 | 利用可能 |
※マウス・トラックボール機器ではホイールも使用可 ※AV系操作やボリューム調整などのマルチメディア機能は利用できない |
なおUSB端子がないということは、USBメモリなどを利用して個人設定データなどを持ち運ぼうとか、デジカメ画像を取り込んだりするといった使い方はもちろんできない。
もちろんシンクライアントという性格上、汎用的に保存デバイスを接続できるUSBインタフェースを搭載しないことで情報漏えいを防ぐという意味合いが強くあるため、しょうがない部分であるといえる。ちなみに家庭内での利用であればホストPCもさほど遠い場所にあるわけではないと考えられ、こういった場合にはホストPC側で作業することになろう。
ではホストPC側の必要動作環境をチェックしておこう。同社が推奨する必要動作環境は、OSがWindows XP Professional/Home Edition。CPUはPentium 4/2GHz以上、メモリが512Mバイト以上、HDDが7200rpm以上の容量は60Gバイト以上といった内容となっている。今ではメーカー製のバリュー系PCでもクリアできるだろうスペックだ。ちなみにこれはクライアント1台のみの場合であって、複数台nX-STATIONを接続し、同時使用する場合には条件も上がることにはなる。
利用にあたり、一般PCユーザーとして気になったのは3Dゲームやビデオ再生などのアプリケーションは利用できないとあるところと、「アプリケーションの使用承諾書を厳守してください」とあるところだ。たとえば商用アプリケーションのライセンス範囲は1ユーザー1ライセンス、あるいは1クライアント1ライセンスなどと決まっている。そのライセンス範囲を超えてしまわないように注意しておく必要もありそうだ。
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