HDMI端子と充実したPC入力が魅力の32型液晶テレビ、アイ・オー「FTV-320H」レビュー(2/4 ページ)

» 2005年11月07日 13時38分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 本製品のようなHD対応でデジタルチューナーレスの製品を購入する人は、内蔵チューナーを中心に利用するというより、さまざまなAV機器を接続するケースが多いだろう。このとき重要になるのが入力切替などを含む操作性だ。

 操作は、付属リモコンが中心になる。本体にもいくつかの操作ボタンを備えているが、他社製品の多くと同様に緊急時用という位置付けだ。

 リモコンは、テレビ用としては平均的なサイズ。内蔵チューナーのダイレクト選局キーを備えるなど、操作性重視のタイプといえる。利用頻度が高そうな入力切替は「ビデオ」「D端子」「HDMI」「PC」「テレビ」が独立しており、ダイレクトに入力切替が可能だ。複数系統ある「ビデオ」「D端子」はそれぞれ押すたびに系統が切り替わる。最近は順送りにしか入力切替ができない製品も多いが、その点では入力切替は容易で分りやすい。

photo リモコンはテレビ用リモコンとしてはごく一般的なサイズ。入力切替用に5つのボタンを装備し、2画面表示操作用のボタンも独立するなど、ダイレクト感は強い
photo 本体前面にも操作部があるが、あくまで簡易的なもの。リモコンの電池が切れたり、紛失したりといった場合でも最低限の操作ができる

 メニュー操作は4方向キー中心。まず、左右キーで項目メニューの選択、次に上下キーで項目選択、左右キーで設定変更とUIは分かりやすい。今回は試作機のためマニュアルなしで試用したが、各種設定操作まで含め、操作に戸惑うことはなかった。

photo メニュー操作は“方向ボタン+決定ボタン”だけで完結する。画質設定で調整できるのは6項目とシンプル
photo プリセットされた画面モードでは、バックライトだけが調整できる

 ワイド画面では必須となる画面サイズの切り替えは、内蔵チューナーとビデオ入力(HDMI含む)では4つのモードが準備されている。4:3表示の「ノーマル」、16:9表示の「ワイド」、上下に黒帯を付加する形で放送、または録画されたコンテンツをフル画面表示できる「ズーム」、左右端側を横方向に拡大することで中央部のアスペクト比を維持する「パノラマ」だ。RGB入力でも「ノーマル」「ワイド」の選択が可能だ。

 2画面モードも強力。内蔵チューナーやビデオ入力は、ほぼ無制限に組み合せて2画面表示が可能だ。HD入力が可能な入力を2画面表示することはできないが、これは内部的にHD表示の処理回路が1系統しかない都合だろう。D端子やHDMIとビデオ入力を組み合せることもできるので、実用的かどうかはともかく、DVDとビデオを同時に見る、なんて使い方もできる。親画面と子小画面の入れ替えはもちろん、音声のみの入れ替えも1ボタンだ。

 2画面表示のバリエーションも豊富。子画面がウインドウ表示されるPIP(Picture In Picture)とPOP(Picture Out Picture)の2つのモードが用意されていて、PIPでは子画面の位置を画面端に沿う形で9箇所から選択可能。子画面の大きさも3段階で切り替え可能だ。POPでは“均等”と“親画面大きめ”が選択可能で、たとえば親画面は“大きめ”にしてRGB入力で1024×768ピクセル表示程度のPC画面を表示し、子画面でテレビを見るといった使い方ができる。PC画面も実用的なサイズを確保できるから、2画面表示はなかなか使いでがありそうだ。

いかにも同社製品らしい実用性の高いRGB入力

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