PM-A750を検討するときに、大きなポイントになるのはCD/DVDレーベル印刷ができないことだ。ダイレクト印刷やコピーのレイアウト機能も最小限とはいえ、日常使用で困る場面は少ない。デジカメ写真のダイレクト印刷やPCからの印刷を手軽に行ったり、コピーが中心の使い方なら、十分に満足できるはずだ。実売価格が約2万円前後と手ごろで、L判フチなし印刷が1枚あたり約16.1円(インクと用紙を含むメーカー公称値)と比較的安い点も、選択の動機付けになるだろう。
動作速度は、これまでに掲載してきたPM-A950とPM-A890の結果と並べている。設定によって統一できない項目もあるが、ラインアップのグレード差を比較する1つの参考にはなるだろう。
デフォルトの画質モードは「速い」。速度的には、1つ上位のPM-A890とほぼ同等だ。ブラックインクが染料なので、顔料ブラックインクを持つ他社製品と比較すると、普通紙文字印刷で若干シャープネスが甘くなり、黒がグレーっぽくなる。
PM-A750の画質モードは固定。メモリカード自体の読み込み速度と画像のファイルサイズによって、印刷時間の変動が大きい。
PCプリントは紙送り開始から排紙までの時間。用紙の種類は、L判フチなしが純正の「写真用紙<光沢>」、はがきフチなしが「インクジェット官製はがき」だ。PM-A750が全体的に遅いのは、インクが4色であることと、ヘッドの駆動速度とパス数がおもな要因だろう。
全面プレビューは、プレビュー実行からCCDが戻り終わるまでの時間。プレビューと低解像度スキャンは、PM-A750も高速だ。高解像度スキャンで遅くなるのは、イメージセンサの違いだと考える。PM-A950とPM-A890はCCD、PM-A750はCISだ
PM-A950のCCDは光学4800dpi、PM-A890のCCDは光学3200dpi、PM-A750のCISは光学2400dpiだ。PM-A750はサムネイルプレビューがかなり遅い。本スキャンは上位モデルとほぼ同等で、速度差はイメージセンサの違いや感度によるものだろう。
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